昭和・平成・令和と愛され続けた境港の名店 55年続く「吉良常」閉店へ
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- Опубліковано 1 лют 2025
- 境港市の老舗飲食店「吉良常総本店」。オムライスやラーメンから本格的なお寿司まで、安くてボリュームのある豊富なメニューで人気の店ですが、惜しまれつつ1月25日に閉店することになりました。飲食店を取り巻く環境が厳しさを増す中、地域に愛された店の灯がまた一つ消えます。創業当初からの名物「吉良常定食」、大きなエビフライに唐揚げと、若い男性でも満足間違いなし!
こちらは、地元境港でとれた魚を使った海鮮丼。色鮮やか、鮮度抜群のまぐろやブリなどを味わえる贅沢な1品です。
肉も魚もなんでもござれ。庶民の味方、1970年、昭和45年創業の地元に愛される老舗、吉良常です。
吉良常 初代店主 松本栄さん
「地引網で毎朝鮮度のいい魚とかたくさん取れるんですけども、それをお刺身で食べるとか、そういうところでしたので、握りずしという食べ方もあるということを皆さんに知っていただきたい。そういう思いでまず握りずし専門の店で始めました。」
握りずし専門の店が今のスタイルになったのは、何よりお客さんの笑顔が見たいから。
吉良常 初代店主 松本栄さん
「地元の方が今まで食べたことのないようなものも食べたいと、だから、できたらいろんなものを作ってくれないかというような要望がありましたから、できる範囲で作れるものは作りましょうという。」
気付けばメニューは100種類以上になっていました。
そんな吉良常が1月25日、惜しまれつつも閉店します。
吉良常 2代目店主 松本哲侍さん
「実は3年ほど前から、私がリウマチの方を発症してまして、もう手も腫れるし、足も両足に水が溜まったり、もう本当に1日立ってるのがやっとのような状態になってしまいまして。だけどお店の方はおかげさまで凄く忙しくて」
2代目として、店の柱となっている哲侍さん。つらい病気を抱えながら、それでも店を愛して足を運んでくれるお客様の期待に応えたいと、無理を承知で走り続けました。
吉良常 2代目店主 松本哲侍さん
「本当に食べ終わった後に美味しかったまた来るねって言える店がどんどん少なくなってきている。ただうちのお客さんはみんなごちそうさま、また来るからってうまかったって言って帰ってもらえるんで、それが励みでやってます」
しかし、物価高に人手不足と、店を取り巻く環境も厳しくなるばかり。もしも自分が倒れたら、残されたスタッフは、家族はいったいどうなるのか。自分がけじめをつけられるうちにと、松本さんは悩みに悩んで決断しました。
閉店の知らせに、小さい時から通っているというこちらの男性は
常連
「もう、親戚の家でご飯食べてるような、そういう感覚でいつもこさしてもらってました。本当に残念ですね。寂しくなりますね。」
近くに会社があり、お昼はほとんど吉良常で食べているというこちらの男性は
常連
「寂しくはなるんですけど、ちょっと事情も少し聞いたんでそれも仕方ないのかなっていう、だけど何年されてた、50年ぐらいですか?だから、本当にご苦労様でしたっていう。」
仲間とお寿司を楽しむ男性。仕事からプライベートまで吉良常にお世話になったと言います。
常連
「お客さんいっぱい連れてきて、やっぱり境港に来たら寿司食いてえな、なんて人が多いでしょ?ここ来たら皆さん喜んでいただきまして、誕生日とか何かがあれば、家のイベントでも何かある度に、こちらにお邪魔してました。」
こどものころの思い出、家族との思い出、仲間との思い出。店には様々な思い出がたくさん詰まっていました。
吉良常 2代目店主 松本哲侍さん
「約半世紀の長きにわたり、本当に地域の皆様に支えられて、今までやってこられました。ときには家族のように接してくださり、体を心配してくださり。コロナのときでも、本当に吉良常は大変だろうなと思っていただいて、どうせお金を使うんだったら吉良常使ってあげようと言って、皆様がお気遣いくださいました。本当にありがとうございます。」
昭和・平成・令和と地元・境港の人たちに愛された「吉良常」。25日の閉店まで哲侍さんは鍋を振るい続けます。
【BSSニュース】
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【TBS NEWS DIG】
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