パニック症(パニック障害)【パニック発作と予期不安が特徴の不調、精神科医が12分でまとめ】

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  • Опубліковано 10 жов 2024
  • 0:05 はじめに
    0:34 ①パニック症を考える例
    1:01 ②パニック症とは
    2:34 ③パニック症診断基準(DSM-5)
    4:52 ④パニック症のメカニズム
    5:27 ⑤パニック症の鑑別疾患・併存症
    6:36 ⑥パニック症の治療
    9:22 ⑦パニック症の病期と対策
    11:32 まとめ
    パニック症(パニック障害)は、急に起こる「パニック発作」とまた発作が出るのではとの「予期不安」が目立つ精神疾患です。
    薬物療法は抗うつ薬継続が基本、そこに「不安な場面に徐々に慣らす」系統的脱感作法を組み合わせていきます。
    精神科医が約12分の動画にまとめています。
    出演:春日雄一郎(精神科医、医療法人社団Heart Station理事長)
    こころ診療所吉祥寺駅前 kokoro-kichijo...
    府中こころ診療所 fuchu-kokoro.com
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    ↓↓内容の詳細は下記になります。
    <はじめに:パニック症(パニック障害)>
    急な「パニック発作」を繰り返して、また発作が起こるんじゃないかという「予期不安」が持続するパニック症。ここ最近では有名人の方がパニック症になっているという告白も多くなりまして、一般的にも知られるところになってきています。
    今回、このパニック症、症状から治療法まで全体的に見ていきたいと思います。
    ①パニック症を考える場面
    それまでは不調なかったが、残業が続いた次の日、電車で急に動悸や吐き気が出現した。そして強い不安や恐怖心も出てきましたので、慌てて電車を降りたら治まった。
    しかし、その後似たような急な発作が繰り返され、通勤を考えるだけでも、また発作があるじゃないかという強い不安が出てくるようになった。こういった形になります。
    ②パニック症とは
    大まかには、急な心身の不調「パニック発作」を繰り返す病気になります。
    <パニック症の主な症状>
    1)繰り返すパニック発作
    急な自律神経・交感神経の興奮で、体と心双方に強い症状が急に、反復して出ます。
    発作が起こる場所は、基本的には逃げられない「閉所」具体的には電車・劇場・歯科治療・MRIなど。
    人によっては、夜間に発作が出るという方がいます。
    2)予期不安
    「また発作が出るんじゃないか」という不安。その結果、普段から緊張が強くなり、結果としてはむしろ発作が起きやすくなります。
    3)回避
    発作が起きそうな場面を避けます。
    すると、一見不安も発作も消えますが、似た場面を経験すればまた発作が出てしまいます。そして似た場面を回避することが続きますと、それでまた不安になる・不安を回避するということが続くと、どんどん活動範囲が狭まり生活に影響が出てしまいます。
    ③パニック症の診断基準(DSM-5)
    <A:パニック発作>
    これは繰り返される予期しない発作になります。
    そして、数分以内にピークになるというところが特徴になります。
    症状は心身多彩にありまして、これから挙げる13の症状のうち、4つ以上というのが診断基準になります。
    <Aの13個の症状>
    1動悸・心悸亢進(心拍や脈拍が上がる)
    2発汗(急な汗が止まらない)
    3身震いまたは震え
    4息切れ感または息苦しさ
    5窒息感(息がしづらい・息ができない感覚)
    6胸痛または胸部・胸の不快感
    7吐き気(嘔気)もしくはお腹・腹部の不快感。
    8めまい(ふらつく感じ、または頭が軽くなる感じ、気が遠くなる感じ)
    9寒気もしくは熱感(体温調節の異常)
    10異常感覚・感覚の麻痺またはうずき感
    11現実感の喪失(現実でない感じ、もしくは離人感)
    12「抑制を失う」または「どうかなってしまう」への恐怖心
    13死ぬことへの恐怖
    <B:予期不安もしくは回避>
    いずれか(もしくは両方)が1カ月以上続くのが要件。
    1)さらなるパニック発作もしくは結果に対しての「持続的な懸念や心配」(予期不安)
    2)発作に関連した行動の意味ある不適応的な変化(回避)
    <診断基準まとめ>
    A:繰り返される予期しないパニック発作。
    B:予期不安か回避が1ヶ月以上続く
    C.D:他の物質や(他の)精神疾患の由来ではない
    ④パニック症のメカニズム
    <示唆されるものを3つ>
    1)脳レベルでの不調
    不安関連の「扁桃核」等の不調が指摘。
    2)誘発物質
    カフェインなど大量に飲み過ぎると発作が誘発される等
    3)体調不良やストレス
    特に初回の発作で関連、その後も予防のために大事
    ⑤パニック症の鑑別疾患と併存症
    <鑑別疾患>
    1)適応障害
    ストレスの反応としてパニック発作が出うる。適応障害の対応を優先。
    2)他の不安症
    併存することも多いが、厳密に見ると社会不安障害や全般性不安障害などは、「予期できる」点で分けます。
    3)他の原因
    甲状腺の不調、カフェインの過量摂取等
    <併存症>
    1)うつ病
    うつ病とメカニズム共通点多く、合併や移行がありえます
    2)他の不安症
    全般性不安障害や社会不安障害など
    3)アルコール依存症
    不安・発作の自己治療から、依存のリスクがあります
    ⑥パニック症の治療
    大きく言うと2つ、1つ目が薬物療法(主には抗うつ薬SSRI)、2つ目が「系統的脱感作法」になります。
    1)薬物療法
    主には抗うつ薬SSRIを定期的に使い、抗不安薬をつらい時に「頓服」で使います。
    <抗うつ薬SSRI>
    これは発作にも予期不安・双方にも効き、治療の第1選択。
    効果が出るまで2から4週かかるのが特徴。そして少ない量から徐々に増やします。
    初期の体が慣れない「お腹の副作用」および急に中止した時の「離脱症状」に注意必要。
    <抗不安薬>
    その場で効く薬、頓服で15分ほどで効果。
    初期に時に定期使用も、依存に注意が必要のため、慎重に検討。
    定期的にもし使う場合は、改善後に減薬を検討します。
    <補:漢方薬>
    副作用のリスクが少なくて、安定に使えるのはメリット。
    ただし、効果は弱いので、抗うつ薬が合わない時に選択肢。
    (依存がない抗不安薬「タンドスピロン」も同様)
    2)系統的脱感作法
    これは不安な場面・電車などに、徐々に慣らすもの。
    具体的に見ていくと、電車など苦手な場面に徐々に慣らしていって、不安を克服していく方法。
    実際やっていくと、はじめはやっぱり不安が出るんだけれども、色々リラックスを図ったりしながら慣らして持ちこたえていくと、徐々に不安が減って慣れてきまして、その次に似た場面でも予期不安も減ります。
    はじめは軽めから始め、あくまで「何とかなるレベル」を保ちながら焦らず徐々に負荷を上げるのが大事です。
    <注意点>
    まずは無理せず焦らず徐々に繰り返していくところです。なぜならば、急にやって「何とかならないレベルの不安が」来てしまうと、逆に発作が起きて逆戻りしてしまうので、あくまで無理しないことが大事です。
    2つ目としては、体調がいい時に行って終わったらしっかり休む。体調悪い時にやると発作のリスクは上がってしまいますので、体調良い時にやってください。
    3つ目としては第三者が強要しない。ご自身の中で慣らすということは凄く大事なんですけれども、第三者が「お前慣らせよ」みたいな感じでやるのはハラスメントになってしまいます。ご自身の意思が必要です。
    ⑦パニック症の病期と対応
    主に3段階(前期・中期・後期)、前期は薬主体の段階、中期は慣らす「脱感作」が大事な段階、後期は薬を減らしていく段階になります。
    <前期>
    この時はまずはもう発作と予期不安を抑えるということが大事です。なので抗うつ薬をしっかり使うのが大事・効くまで待つのが大事です。
    そして、生活としても無理せずになるべくゆっくりして発作を防ぐということが大事です。そうすると、だんだん発作・予期不安は減っていきます。そうすると中期に移ってきます。
    <中期>
    この時は再発予防のため薬は続けながらも、徐々に不安な場面に慣らす「脱感作」というのを繰り返し行っていきます。
    そして、活動範囲を徐々に戻していきまして、苦手も徐々に慣らしていくということをしていきます。
    そしてもう十分に慣れて、発作の不安もだいぶなくなって、活動範囲が十分戻ったら後期になります。
    <後期>
    後期になりますと、これは徐々に薬を減らしていく・慎重に減らしていきます。抗うつ薬を減らしていきます。
    そして減らした後は、やはり不安が出ることあるんですけど、そこはもう脱感作法でカバーをしていって不安を減らしていく。そして徐々に(薬を)減らしていくことを繰り返していきます。
    人により薬は0を目指すんですけれども、特に0になった時は再発には注意が必要になります。
    <再発予防>
    まずは日頃から体調やストレスの対策を取って予防するというところです。
    あとは忙しかったり、体調悪い時はもう無理をしないというところが大事になります。
    そして、時々1回だけ発作起きちゃうことがあります。ただ、一回だけであまり予期不安が少ないのであれば、まずしっかり休養してってまた慣らしていくということで改善を模索していくといいと思います。
    <再発したときの対策>
    一方で再発してしまったら、また(発作が)繰り返してしまうということが出た場合なんですけれども、この時も0からやり直しではなくて、もう効く薬も分かっていますし、対策も経験しているので、それを生かしていきます。
    まずはもう早めに受診して早めに対策を始めるというところです。
    で、合う薬は分かっているので、その薬を再開するというところ。そして状態を見つつ改善したら以前やった脱感作を再度行っていくということになります。
    <まとめ>
    今回は「パニック症」について全般的に見ていきました。
    パニック症はパニック発作の反復と予期不安や回避などがあって、その他の生活にも影響するというものになります。
    治療の基本は抗うつ薬SSRIの継続になります。そこに不安に徐々に慣らす「系統的脱感作法」を並行して組み合わせていきます。
    治療前期は抗うつ薬中心の治療、中期になってきたら「脱感作」を日々繰り返していきまして、十分効果があったら後期で薬を徐々に減らしていくということを目指していきます。
    こころ診療所グループ(医療法人社団Heart Station)
    府中こころ診療所(東京都府中市宮西町1-1-3三和ビル2階、☎042-319-7887)
    こころ診療所吉祥寺駅前(東京都武蔵野市吉祥寺南町1-4-3ニューセンタービル6階、☎0422-26-5695)
    #パニック症 #パニック障害  #パニック発作 #予期不安 #不安障害  
    【解説者】
    医療法人社団Heart Station 理事長 府中こころ診療所院長 春日雄一郎
    精神科医(精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医)
    2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。

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