最高月収127万円…「人力車」の引手に希望者殺到も 約8割が研修中にやめる厳しい現実【Jの追跡】【スーパーJチャンネル】(2024年6月23日)

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  • Опубліковано 9 лют 2025
  • 浅草の街を颯爽と駆け抜ける人力車。実は、インバウンド景気の中、今「高収入」の引き手が次々誕生しているといいます。
    この男性は、最高月収なんと127万円。世の中の賃金が伸び悩む中、人力車ドリームを目指し、希望者も殺到。しかし、そこには厳しい世界もありました。
    給料爆上がり?月収100万円超え「人力車」のヒミツと、その舞台裏を追跡します。
    ■約8割が…引き手になれず、研修中にやめる
    東京・浅草、この日も人力車の乗り場には、多くの外国人の姿がありました。
    イスラエルから来た親子
    「オススメって聞いて、乗りたかったの!ワクワクしてるわ!」
    雷門を正面に見ながら大きく曲がると、その先にはスカイツリーが見えました。
    浅草のガイドを受けながら、街を巡ります。
    引き手70人を抱える人力車の運営会社「東京力車」。4年前の創業時に比べ、売り上げはなんと30倍に。社長の西尾竜太さん(42)によると、そんな会社に“ある異変”が起きているといいます。
    西尾社長
    「今年入ってから面接した子たち」
    人力車の引き手になりたいと、希望者が殺到。多い月には50人以上の応募があるそうです。その理由のひとつが…。
    社長
    「アルバイト、20歳の子が130万円とか100万円を超えることとか」
    インバウンド景気に伴い収入もアップ。なんと月収100万円以上の引き手もいるといいます。
    西尾社長
    「本当に絶対やるって決めない限り、やめたほうがいいよっていうのは伝えます」
    応募の中から面接で3分の1以下に。さらに、数カ月にわたって研修が行われる厳しい世界です。
    現在の研修生は45人、3割が女性です。それぞれのレベルにより研修を受けます。
    研修7回目の青山そらさん(18)は、坂が難しい橋での運転。うまく車両を制御できず、前が上がってしまいます。
    研修9回目の三宅貫太さん(22)は方向転換しようとしますが、動きません。簡単そうに見える操作も、かなりの技術が必要です。
    研修中に、およそ8割が引き手になれずにやめていくといいます。
    そんな中、彼らが目指す人力車ドリーム。ナゼ「高収入」が可能なのでしょうか?
    こちらの人力車の料金は、2人乗車の場合10分5000円、60分なら2万円です。コースは客の予算や希望時間に合わせて、引き手が提案して決定。浅草を紹介し、客に楽しんでもらいます。
    この会社の引き手の基本は時給制。キャリアにより1時間1300円から4000円です。
    「東京力車」引き手2年目
    新井里穂さん(20)
    「だいたい一日1万円ぐらいの計算。人によって歩合とかが変わってくるので、頑張れば頑張るほどって感じだと思います」
    実はこの会社では、モチベーション向上のため、様々なボーナス制度を充実。1日の売り上げ目標を超えると、賞金や歩合が増加し、さらに月の勤務日数によるボーナスもあります。トップクラスになると…。
    新井さん
    「(月収トップは)原田さんかなって思います。月に100万円とかはある」
    「月100万円」を稼ぐというのが、原田優一郎さん(21)。高校を卒業後、2年ほど引き手をしています。
    最高月収の明細を見せてもらうと、なんと127万円です。
    「月収100万円超え」という人力車の技とは、どんなものなのでしょうか?
    ■月収100万円を稼ぐ…“原田流人力車”の秘密
    車体は、およそ90キロ。2名が乗車すると重量は250キロほどにもなります。最高時速はおよそ20キロで、多い日には20キロメートル以上を駆け抜けます。月収100万円を稼ぐ原田流人力車の秘密とは!?
    流暢(りゅうちょう)な英語、中国語、韓国語、他にもインドネシア語など、なんと5カ国語を使いこなします。
    原田さん
    「もともと浅草に来た時は、ハローとイエスしか言えなくて。お客様に英語教えてって言って、子どもが教えてもらうように教えてもらった結果、海外の方に日本人の英語じゃないねって言われます」
    そして、やはり人気のヒミツは、操縦術による「抜群の乗り心地」です。
    アメリカから来た客
    「とても良い走りだよ。最高のドライバーだね」
    スタッフも乗車してみました。
    原田さん
    「(Q.コツみたいのもあるんですか?自分なりの)肩の動き。(衝撃を)吸い込むように運転することで、運転のしやすさ、安定感だったり。マンホールは踏まないように意識してます。こういうマンホールだったら車輪と車輪の真ん中で行くような感じ」
    どれだけ揺れないか、座席にペットボトルを立てて運転してもらうことに。最初は恐る恐るでしたが、ペットボトルは倒れませんでした。
    続いてのヒミツが、「おもてなし力でリピーター獲得」です。
    韓国から来た日本のアニメ好きの女性2人を乗せました。
    原田さん
    「ぼくも『鬼滅の刃』好きですよ」
    「鬼滅の刃」が好きだと聞き、ルートを決定。
    原田さん
    「これは六区通りと言って、炭治郎(主人公)・鬼舞辻無惨(敵役)」

    「あった場所!?えー。すごーい!」
    「鬼滅の刃」に関係する場所を案内し、2人は大喜び。

    「『鬼滅』のことも、ちゃんと教えてくれました」
    原田さん
    「浅草とゆかりのあるものは調べてあったんで」
    休憩時間もスマホを使って、常に浅草の情報を仕入れてメモします。
    原田さん
    「今、七福神とか吉原の歴史について調べてた」
    仕事終わりは、夜の浅草を歩き、新しいお店情報などもアップデート。さらに…。

    「写真撮っちゃお」
    原田さん
    「いっぱい撮って。全然、優ちゃんの後ろ姿とか残してもいいんで」

    「えーめっちゃ撮っちゃう!かっこいい後ろ姿」
    原田さん
    「そう、かっこいいっしょ?後ろ姿っていうと、後ろ姿だけみたいになるから。ちゃんと表もかっこいいんでね」
    客を喜ばせる話術と、とっておきの話題。

    「30分が3分みたいに感じました。面白すぎて」
    このようなおもてなし力で、時間を延長するケースもあり、リピーターやファンも増加。月収100万円につながっているのです。
    この日は6時間勤務で、原田さんの収入は2万円ほど。客が殺到した時は歩合と賞金などがさらに足され、1日最大7万円を稼いだこともあるそうです。
    実は原田さん、夢があるといいます。
    原田さん
    「自分で会社設立したいなって考えてる。資金をためるために。興味あるのはアパレルだったりとか、ラテアートかけるのでカフェとかも」
    ■一人前の引き手に…20歳女子大学生の挑戦
    そんな夢と高収入も可能な人力車の世界を目指している一人が、3月に研修生となった大学生の島田萌加さん(20)です。
    島田さん
    「新しいことやりたいなと思った時に、ちょうど旅行で浅草ではないんですけど、人力車に乗って『これだ!』と思って」
    研修を卒業するには、20回から100回以上まで差が出るといいます。
    島田さんは22回目。この日、うまくいけば卒業検定に進める大事な研修です。
    研修担当
    「一歩目は?下下!発進は(姿勢)下」
    力が必要なスタート。姿勢の取り方がポイントです。
    研修担当
    「そう!そこで持ちかえる」
    何とか走らせていきますが、カーブでは大きく膨らんでしまいます。
    研修担当
    「(かじを)左にきりすぎや」
    今度は車を意識し、左によりすぎてしまいます。苦戦したのが、左右の後ろを確認しながらまっすぐ走ることです。
    研修担当
    「見てから動く。今もう動いちゃってた。ラインは変えないでほしいのよ」
    後ろを振り向く際に、人力車が左右にぶれてしまいます。
    ちなみに引き手2年目の新井さんは、後ろを振り向っても、まったくぶれはありません。次第に焦りも出てくる島田さん。
    島田さん
    「あー!」
    研修担当
    「停止線もあったじゃん。道路の状況も守ってもらわないと困るべ」
    普段は余裕を持って止まれるはずが、判断が遅れ、バランスを崩してしまいます。
    そして大通りでは、スピードを上げようと力んでしまい、前に傾き、かじ棒が地面に激突。島田さんは、大事な研修でミスを連発してしまいました。
    島田さん
    「真っ白になっちゃう(人力車を)持つと。なんでダメなのかって分からない状況が結構あって」
    「東京力車」研修担当
    雲雀史隆さん(28)
    「改善できないと、まあ卒検には無理だね、難しい。だって、また力でやっちゃって転んじゃいました。でんぐり返ししちゃいましたって、それがエンターテイナーですとはならないじゃん」
    かつては人力車の引き手でもあった社長は、こう話します。
    西尾社長
    「俺も研修ね、24回目ぐらいまでかな。汗がドバドバ出てきて、こんなにきついの無理じゃないって、ずっと思ってたんだけど、ある日突然、こんな楽にできる瞬間があるんだって。多分、萌加もその瞬間って必ず訪れるから。あとは、やり続けるしかないと思う。絶対できる瞬間が来る」
    島田さん
    「はい」
    一人前の引き手へ、その挑戦は続きます。
    [テレ朝news] news.tv-asahi....

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