床暖房と床下エアコンを比較した
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- Опубліковано 6 лют 2025
- 今日のテーマは床暖房と床下エアコンの違いです。
先日お客様から「モリシタさんのところでは床下エアコンを勧められていますよね?床暖房とどう違うんですか?」と質問をいただきましたので、解説していきたいと思います。
僕のスケッチを見てください。
床下エアコンって、暖房という文字が入っていないので、初めて聞いた方にとっては余計に分かりにくい部分があると思います。
断面で言うと、このような形になります。
まず床暖房というのは、基本的には1階の床の表面(木質フロアが貼ってあるすぐ下)に暖房のパネルが入っています。
このパネルを暖めて床の表面を温かくする、という方法です。
いろいろな種類がありますが、初めて聞く方にざっくりと説明すると、電気式と温水式の2つがあると思っていただければと思います。
電気式というのは暖房パネルがヒーターになってるものです。このヒーターが電熱線の場合もあればカーボンヒーターであったり、いろいろな種類がありますが、ヒーター線自体が発熱して、それを使って暖めていくという形なのは同じです。
一方で温水式は、電気のコイルとかヒーターを温めるものではありません。温水式はパネルの中にパイプ入っています。このパイプに温かい不凍液が循環していって、循環するお湯の熱でパネル自体を温めて、床の表面温度を上げていくというものになります。
床暖房の特徴としては、当たり前のことですが、床暖房パネルが入ってる所だけが暖かくなります。仮に廊下・階段・トイレなどにパネルが入っていなければ、そこは暖かくなりません。
よくあるのはリビング・ダイニングの床に床暖房を導入するケースですね。あとはキッチンに導入することもあると思います。
また、もう1つの特徴は電気式と温水式とで、光熱費に違いが出てきます。
金額の比較は最後にさせていただくとして、温水式には大体3つの種類があるのもお伝えしておきます。
1つ目が灯油とかガスで普通にお湯を炊いて給湯器から回していく方法。
2つ目がヒートポンプ式という方法です。ヒートポンプ式というのは、エアコンとかエコキュートとかでヒートポンプというエンジンを回して、それによって温水を送っていくというものです。
3つ目がハイブリッドと言って、今挙げた両方の機能を融合させたようなものです。
これらの方法によって光熱費や燃費に違いが出てきます。
前提条件などで結果が変わってきますが、ざっくり計算でいくと、電気式のやつが一番光熱費がかかるのではないかと言われてます。
電気式の床暖房で、ひと月44,000円ぐらい。
床暖房の温水式でガスとか灯油を使うとものだと、ひと月26,000円ぐらい。
ヒートポンプ式になると、ひと月20,000円を切ると言われています。
ヒートポンプ式は燃費がとてもいいんですが、イニシャルコストの視点で見ると、設置する時のコストはヒーター式が安いです。給湯器からのものもまぁまぁ安い。逆にヒートポンプはちょっと高いです。
なので床暖房を選ぶときには「イニシャルコストはかかるけど、ランニングコストで回収する」みたいな考え方もあります。
(今回は概略の説明になります。いろんなメーカーがあって、それぞれ試算が違うケースもあると思いますので、それは検討する際に確認していただければと思います。)
床暖房を導入する時に気になることが1つあります。それは立ち上がりというものです。
例えば電気ストーブは付けたら、すぐに暖かくなりますよね。これは「立ち上がりが早い」と言ったりします。
循環式でやったり、コイルを温めて、そのコイルが床面を温めるのに熱が伝わって…みたいなものだと、部屋全体が暖かくなるまでに時間がかかりますよね。こういった時間のことを“立ち上がり”と言うのですが、電気式って一番立ち上がりが遅いです。付けてから5時間近くかかります。
僕はヒーターだからすぐ暖かくなるのかなと思っていたので、初めて知った時は驚きました。運ぶ熱量とかの問題などがあるんでしょうね。
一方で給湯器を使ったものは1時間ぐらいでバッと暖かくなります。ヒートポンプは燃費はいいけど2時間半ぐらいかかります。
ずっと使いぱなしにするなら立ち上がりは関係ないですが、時間を決めて使う場合は気を付けてください。
例えばイニシャルコストが抑えられても、立ち上がりや光熱費のことを考えると、僕は電気式ってなかなか選びにくいかなぁと思います。
それから床暖房を後から導入する場合、床の構造上、収まらないという問題もあったりするんですね。なので床暖房を検討される方は、そういうことも含めて考えてほしいと思います。
次に床下エアコンです。
床下エアコンは文字通り、床下にエアコンを入れるというものです。
床下エアコンを設置して、床下のがらんどうの空間を暖めていきます。このがらんどうの空間が暖まって、その空気の暖かさが、ゆっくりと床板に伝わっていくというような形になります。
床下エアコンの特徴としては、基礎がうまく配置されていると、1階の床全体が温かくなります。なので部屋内の温度差を少なくしたいときには、すごく合っています。
光熱費に関しては比較論で言うと、ひと月20,000円を切るはずです。イニシャルコストもルームエアコンなのでそんなに高くないです。
ただ、いいことばかりかと言うと、難しい面もあります。
この床下エアコン、きちんと機能させようとすると、基礎の間仕切りの下の立ち上がりを少なくしないと暖気が回りにくくなります。
エアコンの力はすごく強いわけじゃないので、機械の力だけでは行き届かない部分も出てきます。なので基礎を立ち上がりなくして、その分、耐震性確保のために地中梁をしたりするのでコストが上がります。
床下エアコンも床暖房と同じく、トータル計画(イニシャルコスト+ランニングコスト)の中でバランスを取らなくてはいけないと思います。
ちなみに床下エアコンの立ち上がりは意外と早いです。1,2時間あれば暖かくなっていくはずです。
ただし、そういう風に機能させるためには、パッシブ設計であったり高気密・高断熱の家であることが大切です。特に忘れがちなのが気密。これらがきちんとできていないと、思うように暖かくならないです。
床暖房と床下エアコンを比べたとき、簡単にできるのは床暖房の方だと思います。
施工する人の技術力が必要だけど、やり方によっては美味しいところがあるというのは床下エアコンです。
床暖房は、まずパネルを温めて、その熱が伝導で伝わって、表面温度が温かくなって、表面温度が温かくなったら近くの空気が少しずつ暖まりますよね。
この空気がホワホワっと上に上がって対流をしていくのと、床暖房のパネルから遠赤外線が多少出ると思うんです。輻射熱ですね。
こういう形で暖かくなりますから、局所の暖かさは床暖房の方が上になると思います。
床下エアコンは家全体がほんのり暖かくなるということと、床下にコンクリートがあるので、ここに蓄熱ができるのが特徴です。コンクリートは熱容量がとても大きいのでね。
そうすると、夜中エアコンで暖めておいた熱が、日中にもある程度活用できます。床暖房はスイッチを切ってしまったら、その暖かさは終わりになります。
床下エアコンはスイッチを切っても余熱みたいな感じで使える、というような良さもあります。ただ、前提としてパッシブ設計と高気密・高断熱施工ができてないと、導入する意味がありません。
床暖房は家の性能が低めでも、床下がガッと温かくなるので、暖かさを感じやすいということになります。
最後に“ヒートポンプ”という言葉を解説したいと思います。
ヒートポンプって大気の熱を集めて、それをグーッと圧縮します。それによって大気の熱を取るという技術なんです。
冷房の時も冷熱って取るし、暖房の時も熱を取るわけですよね。空気中の熱を取り込んで汲み上げていく、井戸みたいなものです。
例えばそれを汲み上げるためにエネルギーが1必要だとしたら、それを5倍とか6倍に拡張できるので省エネになります。
一方で灯油を炊いたりガスを炊いたり、電気というのはエネルギー1に対して、取り出せる熱は1になります。(厳密には、多少ロスが起こるので1以下になると思います。)
ここで肝となるのは、ヒートポンプという技術を床暖房にも床下エアコンにも使ってるということです。
現代の技術力で言うと、ヒートポンプを上手に使うと暖かくて、しかも光熱費も抑えられるということが可能になります。
ぜひこんなことを参考にしていただいて、どちらの暖房方法がいいかなということを検討してみてください。
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#モリシタアットホーム #床暖房 #床下エアコン #姫路 #工務店 #注文住宅
北陸はなんといっても
寒く湿気も四季にあり昔から
木造が最適です
自然の経年劣化など考慮すると
ズレにより気密の劣化が訪れるので
ヒートポンプ式温水床暖房が
最適に感じます
タイマーと温度調整も出来るので
つけっぱなしで
立ち上がりの議論は心配なしですね
ヒートポンプ式はいいですね。
あと温水ボイラーは排ガスの持って逃げる顕熱が無駄でしかもCO2も排出しますからねえ。電気は将来100%循環型の可能性がありますがガスや油はねえ。いっそコンプレッサーを人力で回せば体も部屋も両方暖まるんですが。
ダイエットにもなりそうですね(笑)
太陽熱温風暖房というのもありますね。
床下エアコンと組み合わせると相当にランニングコストが下がると思います。
蓄熱まで取り入れるとイニシャルコストは高くなりそうですけれど、寒冷地でも日照時間が長ければ有効かと思います。
床下の通風経路はダクトと小型吸引ファンで十分対応可能と思います。
なるほどなるほど。
床下エアコンを夏場の冷房補助に、小屋裏エアコンを冬場の暖房補助に効率よく使用できたらいいなぁーーと思いました。ファンが必要ですかね~
床下エアコンを夏場クーラーとして稼働すると結露するのでやめたほうがいいです
Takashi O様のコメントどうり夏場の利用はあまりおすすめしません。小屋裏を暖房に使うのはファン利用で可能です。
基本的には、逆の方が無理なく、設計できるのでは?
床下➡️暖房(暖かい空気は上昇する)
小屋裏➡️冷房(冷たい空気は下降する)
小屋裏エアコンの場合は、リターンエアなどの空気の流動設計も同時にできるところにお願いするのが安心ですよ。
@@momi6210 的確なアドバイスありがとうございます。
7地域でUA値0.35 C値は1.0を切る予定の新築を着工前です。
床下エアコンの設置を希望したのですが、工務店から以前施工したら乾燥しすぎて躯体に影響が出たからやれない?と難色を示されました。
その為、1階に暖房のみに使う壁掛けエアコンを設置し、家全体を暖房する予定です。
そこで思ったのですが、暖房のみに使うエアコンなら壁の天井付近に設置せずに、
床付近(吹き出し口が床上30~50cm程)に設置したほうが、床付近から暖気を上昇させられて効率的でしょうか?
エアコンの上には造作の棚を設置し、ルーバー等で目立たなくする予定です。
床置きエアコンは種類が少ないので選択肢から除外しております。
よろしくお願いいたします。
確かに暖房専用ならなるべく下にエアコンがあるほうが暖めやすい部分はあります。ただ床面すれすれにエアコンの吹き出し口があると角度的にロスがでるかもしれないので、少し床から離すほうがいいかもですね。その上でサーキュレーターで送風の補助もあるといい感じがします。
床下エアコンは基本的に2階建てを前提にしてますよね?
木造か鉄骨で1階部分が開放型駐車場、玄関、納戸、2階に繋がる階段
こんな構造の3階建てで床下エアコンを設置したい場合、2階の床下に設置するんですか?
その場合だと、断熱は可能でも蓄熱は期待できないような気がするんだけど
なにか解決策はあるんでしょうか?
理論的にいうと蓄熱は、床下空間に水のはいったペットボトルみたいな蓄熱体を置けば可能と思いますが、重くなるので構造補強がいるのと、その部分は暖房でカバーするほうがいいと思います。
小屋裏エアコンと床下エアコン気になってます。
既設住宅に床下エアコンの導入は難しい印象ですね。
床下エアコンで床を温めるのか、スリットや通気孔入れて暖気をそのまま部屋に上げるのか気になります。
その場合耳をすませば他の部屋の音が聞こえたりしますか?
ゴキブリとかが部屋から床下に降りやすくなって巣を作らないかも気になります。
床をしたから暖めつつ、窓前など要所要所でスリット開けます。一般的に暖房により乾燥がすすむので、ゴキブリの嫌う環境になるます。ホウ酸系防蟻剤を散布すればさらに良しです。
モリシタ様の動画でも触れられておられましたパッシブ設計について疑問があります。日射取得前提の暖房計画の場合、曇天が続いたら寒くならないのでしょうか?パッシブ設計は燃費がいいことがメリットと思うのですが、パッシブ設計ができていない家を寒いと表現されることが多いのでなんでだろう、パッシブが暖かいのは天気がいい日だけ?、晴天率ってそんなに高くないのに、と疑問に思いました。
そうですね。一般的に冬期の中でも曇りの日は比較的温度が高いことと(放射冷却で晴天の日の方が温度が低い)と、ハニカムスクリーンなどを閉めて断熱性能を補強することでクリアする感じですね。
Omソーラーってコスパ的にどうなんでしょうか?
OMさんのかたちで取れる暖気の総量は真冬ではすこし弱いのかなと感じています。コスパでいけばすこし高めかもですね。
床下エアコンで質問なのですが、
基礎パッキンの代わりに床垂木ではだめなのでしょうか?
気密の関係でしょうか?
間仕切下の基礎立ち上がり部分の土台部分通気として根太スペースを利用するのは納まりとしては可能と思います。外周部分は外気が入るようにしないのが鉄則です。
床下エアコンは、各部屋にスリットみたいな開口部がつくということでしょうか?
そうなるとそこに物を落とさないか、子供が指をつめないか等が気になります。
家具の配置にも注意しないといけないですよね?
床暖房の家に住んでますが、上記の問題がないのが有難いと思っています。
スリットの形状によっては注意が必要ですね。なので、樹脂製やスチール製のガラリならほぼ問題はないです。家具の配置は配慮がひつようです。
石油ストーブについてどう思われますか?
あの暖かさは忘れられません!
高気密高断熱の家には、つかえませんか?結露が気になります
石油ストーブの種類にもよりますね。煙突で排気できるような形なら、給気孔の配置を注意して使用は可能とは思います。www.toyotomi.jp/category/products/heating-oil/pot-stove/
コメント返信ありがとうございます!
煙突付きがあるんですね!やはり煙突無しだと、だめですか?
@@しんー-d7w 様排気を室内に出すと外気からダイレクトな給気が必要になります。排気に含まれる二酸化炭素や他ガスもやはり気になりますね。
解説ありがとうございます。
質問です。
床下エアコンと完全二世帯住宅の親和性っていかがでしょうか?(よくある、1F親世帯、2F子世帯のイメージで結構です。)
Uターン転職で実家にマイホームを検討中の者です。
1~2階に分かれる2世帯住宅でもおススメです。1階のシニア世帯は温度差がないのはいいことだと思います。その上で、2階床の遮音が気にならないなら、階間の断熱材がなければ、1階に暖かさが2階に届きます。1階世帯が旅行などでいない時は、2階からおりてコントロールは必要ですが。
@@morishitaathome
解説ありがとうございます。
度々すみません。プライバシー(話し声とか、テレビの音とか)の面においても、さほど気にする必要はないということでしょうか?(熱は行き来できるけど音漏れはそんなにないという理解で良いですか??)
@@genfukuma44 様 説明が悪くてすいません!一般的に2階が子世帯の時に、遮音を考えてグラスウールやロックウールを入れることが多いので、その場合は1階の暖かさは断熱材なので伝わりにくいということです。あんまり音は気にならないということで階間の断熱材とると熱はよく伝わります。1階は床下エアコン暖房、2階はプランを中央にリビングとかホールを配置して、その空間をチャンバースペースとみたてればルームエアコン1台で2階空間を空調することはできるように思います。詳しくは個別設計でとなりますが。
@@morishitaathome
ご丁寧に、かつ期待の持てる回答ありがとうございます。
床下エアコンってすごく合理的なシステムな気がしておりまして、可能ならマイホーム建てる際に検討したいなと思っておりました。
(当方実家が兵庫県南東部なので、松尾さんやモリシタさんの営業範囲です。)
まだ家を建てるには時間がかかりそうなので、夢と希望を膨らませておきたいと思います。
床暖房は乾燥しなくて心地よさそうですが、足が接する表面温度が26℃以上が続くと体によくないと聞きました。床暖房する場合も、家を高断熱にして、低温の温水でも十分暖房できるようにするのがいいのでしょうか。家や温水マットの断熱性が良すぎると、低温の温水(40℃)でも表面が26℃以上かもっと高くなってしまうでしょうか。
40℃のお湯なら表面温度は26℃以上になるでしょうね・・・ただその上で就寝するのでなけらば、そんなに問題にはならないと思いますが。
一条工務店は全館床暖房が標準で付いていますが、どういう評価をされていますか?
太陽発電との合わせで、力業ですが日本一の購買力だと思いますのでアリだと思います。
断熱性ありの温水床暖房付きなら
本当に快適です
コロナ禍窓を1日二回全開しても
即部屋は暖かい回復パターン
北陸以北は最適です
ふと思ったのですが、基礎内断熱だと発泡系のボード状の断熱材が剥き出しのまま床下に大量に置かれてる状態だと思うのですが、それを床下エアコンで床下の空気を循環させて室内に送り込むとなるとシックハウス的には問題無いのでしょうか?割と化学薬剤が使われてると思うので個人的にはちょっと気持ち悪いと思ったのですが…
断熱材のボードは、ホルムアルデヒド放射区分F☆☆☆☆なので、特に問題はないと思います。すごく厳しいアレルギー反応の方にも大丈夫かまでは定かではないですが。(以前、厳しい化学物質過敏症の方でごく普通の内装でも症状があるという話を直接きいたので)
床下エアコンを一階に用いるとき、床面積はどのくらいまでが許容範囲でしょうかね??
もちろん、条件は様々で一概にはいえないと思いますが。
総2階で40坪くらいは全然暖められましたから、1階床面積20坪くらいは問題なく暖められます。建物の長辺方向が8mをこえたり、L字型やコの字型でないならいけると思います。もちろん、柱や耐力壁の持ち方で調整は必要です。
@@morishitaathome ありがとうございます。一階21坪、二階9坪の半平屋(長辺14.5m)で考えていましたので、もちろん、新住協工務店(支部のお偉い)で床下エアコンにもご対応、、、でしたが、、、、。
床暖房は大掛かりなホットカーペット( ̄▽ ̄)
修理交換に多額の費用かかりますし固定資産税も上がりますので私ならホットカーペットで良いです( ̄▽ ̄)
お手軽ですね。
電気代かかるし
輻射熱の効果薄い
電気系の
危険性のリスクも有るね
寒い地方は中途半端になるかも😮