44:58 「世界に置く」(mettre au monde)は「世に出す」というふうに、今までむしろ「作品を世に問う」という感じでとらえていました。辞書を見ると、たしかに「子供を産む」と「制作する」の両方の意味がありますね。 そのほかに、英語の「give birth to」そのままの「donner naissance à」や、スペイン語の「dar a luz」によく似た「donner le jour」(日の目を見させる)、「engendrer」、「accoucher de」も「産む」を意味することばです。フランス語は勉強しただけで、専門的に研究したわけではないので、それらの細かいニュアンスの違いまでは理解できていません。「engendrer」は英語の「generate」にも関係しています。フランス語で生まれるは「naître」(名詞形がnaissance)なので、いずれにせよフランス語の「産む/生まれる」は補充法であるといえそうです。 なお、生まれる「naître」の同意語に「venir au monde」(世に出てくる)があり、「mettre au monde」(世に出す)ときれいに対応しています。
日本のニュースや記事だと「彼は交通事故で”亡くなった”」「彼は戦争で”亡くなった”」という表現をしますが、なぜか英語だと「He “was killed” in a car accident.」「He “was killed” in the war.」という表現をよく見るのはなんでだろうって思ってました。
【参考文献のリンク】
◯国立国語研究所 (2014)『使役交替言語地図』
watp.ninjal.ac.jp
※補足
25:33「始める hazime-ru」「始まる hazim-ar-u」は ar が付くことによって e という母音が落ちていると分析されています。(ここで「始める、始めます」のように「始め」の部分は変わらない)
40:15「I bore my son」もありうるはずですが、あまり使われない、ということです。
【話に出た本】
◯生誕の災厄
amzn.to/3DzKfMO
◯ゆる学徒ラジオ系列すべての公式グッズ
www.valuebooks.jp/shelf-items/folder/4362babbae09d77
野生に還ったはずの黒島先生が!!
ゲストが芸人さんだと年末感あっていいですね
30:44 ドイツ人です。他の大部分の言語と同じ補充法なのですが、他動詞の方のtötenはtotという、死んでいるという意味の英語のdeadに相当する単語(多分これも語源的に関係があります)から派生したと思いますので、実はこれは「死なせる」みたいなものだと言えなくもないかもしれせませんね。(ただし、厳密な考証は行っておりません)
ゲストの水野さん最高です!また来てください😆😆
水野さんゲスト回で、水野さんを好きになったリスナーの方もかなりいるのでは。(笑)
定期的に来てほしいですね。
「堀元さんレベルに落として説明しました」で下ネタで例えるのは笑う😂
おなじみ「象は鼻が長い」をきっかけにチャンネル登録し、気になった回だけつまみ食いしていましたが、お二人のお話があまりに面白すぎて、ゆる言語学ラジオ・ゆるコンピュータ科学ラジオを全部聴こうと今年の夏に決心して#1 から聴きまくり、大晦日の今日の動画でようやく追いつくことができました!
本編と関係ない内容で恐縮ですが、これからリアルタイムで聴くことを楽しみにしています!
堀元さん、水野さん、ゆる言語学ラジオ・ゆるコンピュータ科学ラジオを生んでくださってありがとうございます!愛してます!また来年!
p.s. 次は積読チャンネルを全部聴こうと思います。
僕もだいたい同じ時期から#1 から観ているんですけれど、今のところはまだ#200 ぐらいにしか着いてません…ただ、黒島先生の回が好きすぎて折角大晦日なので(日本はもう年が明けたのですが僕はドイツ人で今はまだ9時)今日だけを例外に最新回を見させていただいています!
なんか黒島先生、前回出演時より饒舌というか滑舌が良いというか、快活な印象に見えますね。
やっぱ准教授に進化するとつよくなるんだなあ。
「ポケモンのそれは生物学的に言えば進化というより変態」
というクリシェここに置いておきますね
黒島先生は変態なされたのか
@@eudaimonia_eudaimonia外見は変化してないので、不完全変態してそうですね
置きクリシェが安定択になるゲーム…
これがゆる言語学ラジオか…
山籠りを経て強くなって戻ってきたわけですね
茶化し茄子が茄子カラーの服を着ていて、大晦日からめでたい!
今年もありがとうございました!
見くん、最後のご両親へのお礼の時にチョけるかと思ったら大真面目に感謝述べて「愛してるよ!」で締められたの普通に感動しちゃった。
丸くなったんだね...
さすがに大晦日にゆる言見る人いないでしょ…いるな
8:09 堀元さんの踏み込みが鋭過ぎて頬に傷が入る黒島先生
久々の黒島先生回最高すぎ
水野さんが2人いるだけでバランスががらっと変わるの面白いですね
年末といえば自動詞と他動詞だよなあ〜
韓国人です。逆に私は日本語の「殺す」という単語を見て、結構最近まで侍が権力を持っていた国であるから「殺す」という行為がわりと頻繁に行われて別の単語まであるのかな〜と思いました。やはり人って自分の母語の方が正常で、他の言語の違いをアノマリーと認識するんですね。
35:41 「ビジネス好き」を連濁するかどうかでビジネスの意味合いが変わってそうで面白い
沖縄人です。
「くるさりんどー」も言いますが、「死なすよー」も割と言います。
というか、なんなら後者の方がカジュアルになって来てるかもです。
黒島先生だー!!!嬉しい😆
韓国人として黒島先生回は本当にありがたい!何ならレギュラー化していただきたい!
23:20 日本語の勉強するとき「가르치다=教える」/「배우다=学ぶ」みたいに1:1連結させちゃったため、未だに「教わる」って単語がぴんと来なく、むしろ「教えられる」の方が自然だと感じている…っていう現像が起こってます。(私一人だけの問題かも)
追伸:ちなみに「起こる」と「起きる」もめっちゃ混乱してます、どっちも「일어나다」になってるため。
確かに!「教わる」だけ中級で学習するので、何となく習得しづらいのかもしれませんね。「親である私が子に(ある価値観を)教えられた/教わった」のような場合ならどっちでもいいですが、「大学で黒島先生が担当教員だった」というようなときは「教えられた」は使えず「教わった」。「学んだ」は人から教わったとは限定しませんから「教える」に対応する動詞ではないし、「習った」は小中学校教育や、芸術など先生のやり方を見て真似するタイプの活動に使いますね。
42:45 「生む」がスペイン語で「光を与える」だとしたら、ゲーテの臨終の言葉「もっと光を」は『私はもっと生きていたいから光(寿命)をくれ』という意味だったのかもしれない。
最近、ゆる言語学ですらなく、ゆる文系ラジオくらいになってたので、ちゃんとした言語学要素助かる
今日はおせちを作りながら、込み上げるってなんで込み上がるじゃないんだろう、込むってなんだろうってずっと考えていましたので、タイムリーじゃん!と動画を開いたのですが…解決はしないまま年が変わります。
32:30
大阪人です。
「死なせたろか」のようなことを使ったり聞いたりしたことはあります。
本職の方にインタビューすれば素敵な研究結果が得られそう
使ったり
🤔
@@256yayo まあ、小学生とかの時なので💦💦
うおおおおおおお黒島先生キターーー!!!!!!!!
トルコ語を勉強している者です。
トルコ語では、
死ぬはölmek, 殺すはöldürmekなので、韓国語と同じで自動詞から他動詞の派生パターンです。
生まれるはdoğmak, もしくはdünyaya gelmek(世界にやって来る)、生むはdoğurmakで、これも自動詞から他動詞のパターンです。
楽しみに待ってました
たのまち!
たのまち
たのまち~!!
奇遇ですね、僕もです🐍
ぼくも!
黒島先生の回は全部神回やからメッチャ嬉しい
自動詞と他動詞!
黒島先生回だしこのテーマも気になってたからうれしー!たのまち!
36:43 「オレンジレンジ」は沖縄生まれですが、沖縄の方言には「むっちゃいくゎったい(べたべた)」「ニーブイカーブイ(眠い)」「アワティーハーティー(慌てる)」といった韻を踏む表現が多いんですよね
『使役交替言語地図』、なかなか興味深く面白いと思うと同時に、情報提供者にかなりの数の知っている名前があり、不真面目な学生時代を思い出して懐かしくなりました。
47:15
家畜を表す言葉とその肉を表す言葉が全然違うのは、イギリスのノルマンコンクエストで、征服者であるフランス語話者が貴族階級になったためと言われていますね。すなわち、家畜を育てる庶民階級は英語を使い、それを食する貴族階級はフランス語を使う、ある種の二言語社会になったため、それが現在の語彙に影響をおよぼしているのだとか。これはcow(牛)とbeef(牛肉)、sheep(羊)とmutton(羊肉)も同じらしいですね(塚本倫久「英語のルーツと変遷」(川成洋編『イギリスの歴史を知るための50章』、明石書店、2016年))。ただ、この参考文献だと、家畜としての豚はもともとswineらしいですが。
大学・大学院時代に取り組んだテーマに関わる内容だったので、楽しく聞きました。生死に関わる表現についてのもう一つの視点として、通時的視点も面白いかなと思います。死の婉曲表現がかなり早い段階から発達していること、『万葉集』などで「過ぐ」を死を表す表現として使った例が見られること、軍記物語で武士が自分の死を「殺さす」と使役の形を使って表現していることなどが挙げられるかと思います。
まじでD論で使えるテーマをここで書き下ろしてくるんじゃない、好き
17:22 こういう配慮嬉しい。言葉は生きている。
自動詞と他動詞と黒島先生なんて!
ほぼおせちくらいの豪華さやん🥳!!
去年SNS上で見かけた漫画で、高校生の登場人物の台詞として「3限を寝る」のような表現があり、「寝る」がヲ格をとる用法が出てきているのだなあ…というのが衝撃でした。
たのまち!
良いお年を〜
おもしろおじさん3人いるといつも以上に笑いが飽和してて楽しすぎる
一富士、二鷹、三茄子びっぽい服のカラーでいとめでたし。🎉🎉
大晦日だろうと全くブレない姿勢、流石です
年を越す瞬間に再生してました🎉
見始めて3年になります。
ゆる言語学ラジオのおかげで見える世界が変わりました!
今年の目標は、赤ちゃんミステイクアワードに投稿することです👩🍼
御三方、スタッフの皆様にとってしあわせな一年になりますように🙇♀️
新年最初に見た動画がこれでよかった。
2025年も期待してお待ちしています。
年末も年末に黒島先生が!嬉しい!
最後の堀元さんのように、黒島先生が来ると、新しいものが出てくる
私も、冒頭一緒に「イェーイ!」って言っちゃった
これからも楽しみ
飼ってるカブトムシが死んだ時は「殺しちゃった」より、「死なしちゃった」の方がしっくりくるんだよなぁ
「生命機構の間接的な稼働停止」→死なせる
「生命機構の構造的破壊」→殺す
みたいな感じかな?
直接手を降したのが「殺しちゃった」で、間接的に例えば環境を整えてあげられなかったから「死なせちゃった」なのかな。
自分も似た経験したからなのか、同じように「死なせちゃった」がしっくりきます。
小学四年生のときの担任の先生に「プリントなくなりました~」っていったら「なくなったんじゃなくて、なくしたんやろうが」って返されるの思い出しました
そういえば、英語で事故や病死に「be killed」を使うの習ったとき、日本語的感覚ではものすごく違和感あったな。
黒島先生おもしろいなぁ😄
年明けてから見てますが、新年早々に神回のような、、、
44:58 「世界に置く」(mettre au monde)は「世に出す」というふうに、今までむしろ「作品を世に問う」という感じでとらえていました。辞書を見ると、たしかに「子供を産む」と「制作する」の両方の意味がありますね。
そのほかに、英語の「give birth to」そのままの「donner naissance à」や、スペイン語の「dar a luz」によく似た「donner le jour」(日の目を見させる)、「engendrer」、「accoucher de」も「産む」を意味することばです。フランス語は勉強しただけで、専門的に研究したわけではないので、それらの細かいニュアンスの違いまでは理解できていません。「engendrer」は英語の「generate」にも関係しています。フランス語で生まれるは「naître」(名詞形がnaissance)なので、いずれにせよフランス語の「産む/生まれる」は補充法であるといえそうです。
なお、生まれる「naître」の同意語に「venir au monde」(世に出てくる)があり、「mettre au monde」(世に出す)ときれいに対応しています。
「休んで下さい/卒業おめでとう」仕上がってる
pig と pork は豚と豚肉だけど、日本語にも「鶏」に対して「かしわ」が有る。
猪とぼたん、馬とさくら、鹿ともみじもそうですね。
@@makorithography 鹿ともみじ ← 花札か!
日本では奈良時代以降表向きは獣肉を食べることが禁止されていたから、隠語のような呼び名が発達したんでしょうね
かねてから気になっていた「死因の人類史」という本を読むモチベが高まりました
8:37 全部聞き取れたのにー!
「無標と有標さえわかればー!」とコメントしようとしたら先駆者がいた
年越しはゆる言語学ラジオ
まだ10分しか見てないけど、この違いだけで人を傷つけることもあるから、喋るときにとても考える。
推しの先生だ🎉
黒島先生かわいい
08:37
「全部聞き取れたのに…!無標と有標さえ知ってれば…!」というバッテリィズのエースさん状態になってしまった
自動詞他動詞は英文法の原点にして頂点の分野だと思っているので助かります。
ゴママヨみたいなの、
♪お鼻が長いのね の「ながなが」
♪クリスマス前に の「すますま」
が昔から気になってました。
高校で古文を習ったとき「とらす→与える」と機械的に覚えていたのでそれが文字通り「取らせる」だと気が付くまでに何年もかかりました。「取る/与える」が現代語だと補充法なので翻訳だけ先に覚えると対応関係に気が付きにくくなることはありそうです。
黒島先生回だ〜!
監修の方みんな好きだけど黒島先生が1番好き
「これ(小指)がこれ(お腹大きい)なんで」は蒲田行進曲のヤスですよね。あの映画が公開されて、平田満さんのソレがめちゃくちゃ流行ってみんな真似して、以降あの表現が定着したのをリアルタイムで体験した世代です。
オープニング最高😆
黒島先生最高!
死なすどってよく漫画にでてくるけど!?
i am God's child この腐敗した
世界に堕とされた
この曲もそういえば『月光』でしたね
黒島先生ひゃっほう!
高校の時、「bear」の意味を「熊が子を産み子を育て、背負えば重さに耐えかねる」と覚えた。
関西弁で「死なすぞ」は聞いたことないけど、「いてこますぞ」は聞いたことある
私のうっすらとした記憶では黒島先生は野生に還ったはずでは…?
ところでここ1年ほどでロックフェスなどでアーティストが普通にウロウロしてるところを目撃されると「野生の誰々」と表現されるという用例を見出したのですが
昨日たまたま英語で「wild ○○」という言い回しが行われているUA-camコメントを発見したのでご報告しておきます
久々のゆる言語学ラジオらしい回、楽しかったです。
言語によって自他動詞の派生が違うってところから、ふと思ったんですが、韓国語がご専門の黒岩先生に「日本語(や英語)には”知らない”という意味の肯定形の動詞がないのに韓国語(やフランス語、ギリシャ、スワヒリ語など)には肯定形の動詞があるのは、どんな背景があるのか」を取っ掛かりになんか動画upして欲しいです。
卒論で自他と形態について書くときにその資料見ました!
死生観のところなんかは黒川さんもこの場にいると話しが弾みそうですね
日本のニュースや記事だと「彼は交通事故で”亡くなった”」「彼は戦争で”亡くなった”」という表現をしますが、なぜか英語だと「He “was killed” in a car accident.」「He “was killed” in the war.」という表現をよく見るのはなんでだろうって思ってました。
黒島先生のイラストめっちゃ可愛い!
保護責任者遺棄致死は「しなせる」。
ニュースではしなせるよく出てくるイメージ。
これ見て年越します。
助けられなかったときに
「死なせてしまった…」って使いますね
「終わる」という自動詞に対して「終える」という他動詞があるのに、ほとんどの人が使いたがらないのはなぜでしょうか。
皆「終わらせる」「終わらす」「終わりにする」、場合によっては(...を)「終わる」と、自動詞をそのまま他動詞としてごり押ししてくることもあります。
14:23ここでスッキリ納得できた
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黒島先生ぇーーー!!!
しぬころすの検討は語源まで遡った方がいいと思う。これらが婉曲表現になっているかどうか。
例えば、日本語の「し…」の方は「息往ぬ」、「こ…」の方は「こる(凝る)」の使役であるように。
個人的に、貸すと借りるは音が似てるのに別の字で書くから紛らわしいなぁと思ってました
古文ではお隠れになる(死ぬ)とかただならず(身ごもっている)とか言いますし、現代でもおめでたとか婉曲的な表現は日本語にも多いですよね。一般語彙まで広がってないのは武家社会とかが関係あるんでしょうか、、
自然発生の話で死生観についてどうつながるのか推測できたけど、そういう視点すごいなぁって思った
英語の婉曲表現で面白いと思ったもので、ウンチをするをバッシングモーションと言い換えているのを思い出しました。
英語のビーフ、ポークはフランス語からの輸入で、料理人をフランスから招いた頃から導入されたと聞いたことがあります。
ありがとうございます!今年の初笑いでした!
インド地方徹底的に使役化されてるのおもろいな。
始める/始まるとかは、活用が違うので分かりやすそうですね
黒島先生マジで慧眼だしセンスが良すぎる。ナスさん解雇されちゃうよ。
大阪人だけど、しなすぞ、は言うと思うし聞いたことある。
30:37 エスペラントでは「殺す」が「死ぬ」から派生した単語で表されるからヨーロッパの言語でも補充法じゃないものがあるのかと思ってたけど、ということはザメンホフの発想がすごかっただけなんだ
2025から黒島先生がお一人でこのチャンネルをされるということですね
一人称単数は最近、フランス語の「代名動詞の再帰的用法」というもの(*)について改めて考えていたところでしたので、二人称複数尊称の今回の鼎談は示唆に富むものでした。一人称複数除外用例一同、今年もゆる言語学ラジオを楽しみにしています。
*例:「私は私を起こす」のような他動詞的表現でもって「私は起きる」という自動詞的な意味を表す。
日本語の「ひらく」も英語の「open」も同じ意味で同じく自他同型なのはすごいなぁ…
あけましておめでとうございます!
「貸す・借りる」とか「産まれる・生まれる」とか読みと漢字で違いが出るのは日本語と中国語での考え方の違いの表れなのかな?
スペイン語かっこよすぎる
これ大晦日に出すんだ、あ、あけましておめでとうございます!