超高性能な艦上偵察機「彩雲」

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  • Опубліковано 15 вер 2024
  • 数年前まで艦上攻撃機「天山」と呼ばれてダイビングしていたもので、自分も最初に潜った時は天山だと言われていたが、コックピット最後尾のキャノピーの形が全く一致せず、よく見ると尾翼も一番下まで後端が方向舵になっていたりしたので疑問だったものが、それから一年もしない内に彩雲であると再確認された機体が、チューク(トラック)のウエノ島(春島)の南端にあるブルーラグーンリゾート(元水上機基地)沖に沈んでいる。
    40-50年前まではブルーラグーンリゾートの西岸辺りにスクラップとなった飛行機の機体が積み上げられていたようだが、それらをそのまま沖合に持って行って沈めたのか、その海域はスクラップの廃棄場となったようである。
    そのため彩雲の近くには確認済みの機体で零式水上偵察機と彗星のスクラップが見つかっているが、きっと他にもたくさんあるのだろう。
    そもそもこの彩雲も廃棄されたものと言われていて、エンジン、プロペラ、コックピット内の計器パネルや座席など装備品は一切残されていない。
    またチューク国際空港近くの民家の庭にスクラップの彩雲の機体が放置されていたが、いつの間にかなくなったという話も聞こえてきて、飛行場ではない所に彩雲が2機あったということになり、他の世界には陸も水中も1機も残されていないというのに不思議であると思い調べてみると、伊14潜水艦が2機の彩雲を積み込んできて1945年8月4日にトラックに揚陸させたという記録があり、終戦のためにその作戦は行われなかったということは、これら2機の彩雲がこの記録の機体だろうと推測した。
    しばらくはもう1機の彩雲は中国人が持ち去っていったと聞いていたので、本当にスクラップとなったかと思っていたが、先月日本の河口湖自動車博物館の飛行館に彩雲があると聞き写真を見てみると、ピカピカのツルツルの銀色の彩雲の胴体が写っていた。
    民家の庭にあったという機体の写真も見ているが、どこまでが実物でどこが復元した部分なのかはわかりそうにない。
    今回4回目の彩雲ダイブとなるのだが、なんて節穴な目玉をしていたんだ・・・。
    スクラップと思って見ていたという言い訳はあるのだが、なんと主翼先端に前縁フラップ=スラットが付いていた!
    少し調べてみると、最初は天山と間違えていたくらいだからてっきり同じサイズの3人乗りと思っていたが、翼幅が2m以上短い。
    そしてスラットだけではなくて、水平尾翼が昇降舵だけではなく全体が動く構造。
    さらにフラップは二重の親子フラップ。
    補助翼は本来左右が反対に動くものなのに、フラップと同じように左右一緒に下がる工夫がしてあるようだ。
    それら全てが短い距離で離着陸ができるようにするためであり、天山と違って容易に空母で活用できる設計であったようなのだ。
    4回目のダイビングにして初めて彩雲という飛行機を知ったような気がする。
    3番目の座席に搭乗する電信員が後ろ向きで飛んでいたっていうのも初めて知ったことなのだ。
    本当に面白い飛行機である。
    来年にでも河口湖見に行って見たいものである。
    #彩雲
    #艦上偵察機
    #チュークでレックダイビング
    #前縁フラップ
    #スラット
    #アクアアカデミー

КОМЕНТАРІ • 10

  • @zungiri2008
    @zungiri2008 Місяць тому +2

    前縁スラット、日本機では他に斜め銃で有名な夜間戦闘機の月光や三式指揮連絡機に装備されていましたね。三式指揮連絡機は彩雲より大きく、主翼の付け根付近から翼端にかけて目いっぱいの長さで、ファウラーフラップとの相乗効果で失速速度は40km/h程度の低さとなり学校の校庭にちょっと降りてみた、なんてyoutuberばりのこともあったらしいです。しかし彩雲に実際に触れるなんて羨ましいです。燃料タンクがないのは貴重なガソリンを捨てたくなかったからですかね。

    • @aquaacademy5068
      @aquaacademy5068  Місяць тому

      失速速度40km/hって凄いですね!
      自分もレックダイビングは船の方が楽しくて、飛行機なんてつまらないって最初は思ってましたけど、最近は飛行機が断然楽しいんですよ。
      おっしゃる通り、80年たった今でもそのまんまで、しかも触れることができる。
      これが最高なんですよ!
      彩雲が廃棄されたのは戦後ある程度たってからではないかと思ってまして、おそらく戦後スクラップの飛行機には価値がなくても、燃料タンクという容器は有用だったのではないでしょうか。

  • @user-un5nn7kl3h
    @user-un5nn7kl3h Місяць тому +4

    前縁ストラットはドイツのメッサーシュミットMe109が始祖みたいです。

    • @aquaacademy5068
      @aquaacademy5068  Місяць тому +1

      やはりドイツが先だったのですか。
      彩雲にはものすごい技術が詰め込まれてますね。

    • @user-un5nn7kl3h
      @user-un5nn7kl3h Місяць тому +3

      @@aquaacademy5068 さん、彩雲の設計秘話読んだことありますが、
      エンジンがジェットで無いだけで、ほぼジェット機の設計と同じだと述懐してました。
      愛知県半田市で中島航空機工場跡地あり、離陸専用滑走路も僅かに残ってます。

    • @aquaacademy5068
      @aquaacademy5068  Місяць тому +1

      @@user-un5nn7kl3h 当時そこまで高性能な設計をしていたのですね! 天山と同じような機体で偵察機を作っただけかと思ってしまってました・・・。
      しかしそれが今でも水中ではありますが見ることができて、その素晴らしさに気づくことができることが素晴らしいです。

    • @zungiri2008
      @zungiri2008 Місяць тому +3

      前縁ストラットの始祖はイギリスのハンドレページ社「HP20」で、1921年に実験用として造られMe109の十数年前からありました。実用機で最初に装備されたのはどのモデルなのか今のところ不明なのですが、1930年のハンドレページ H.P.42には装備されていました。Me109Aに前縁ストラットが装備されたときドイツはハンドレページ社にライセンス料を支払っています。

    • @aquaacademy5068
      @aquaacademy5068  Місяць тому +1

      @@zungiri2008 ドイツより先にイギリスですか!
      ほぼ日米の飛行機以外飛んでない地域の水中で飛行機を見ているもので、全く興味を持っていない世界ですが、流石に凄い技術を持っていたんですね。
      勉強になります。

  • @traderman79jp
    @traderman79jp Місяць тому +1

    80年前に前縁スラットが実装されていたのには、とても驚きました。凄い技術ですね。お世話になりました

    • @aquaacademy5068
      @aquaacademy5068  Місяць тому +1

      ありがとうございます。
      本当に今まで見ていた時には全く気が付かずお恥ずかしい話ですが、スラットに気がついた時には鳥肌が立ちました。