佐藤容子 ／ A Time for Everything（2006年）

《A Time for Everything》（初演）
佐藤容子作曲
演奏：邦楽創造集団オーラJ
尺八・朗読：クリストファー遙盟
三味線：野澤微也
箏：松村エリナ
「A Time for Everything」 において尺八奏者によって朗読される詩は、 紀元前に執筆され、全12章構成の知恵文学として知られる「コへレトの言葉」及び、７世紀後半から８世紀後半頃にかけて編まれたと言われる「万葉集」から選んだ。
この２つの文学は、文化的、歴史的、時代的、宗教的背景が異なる土地で詠まれてはいるが、どちらの文学も限りなくうつろうその点に注目し、曲の前半では、両文学の共通項である無常観に焦点を当てた詩を、音楽の合間に尺八奏者が語っていく。
人の生の無常観を表現した詩を収めている。
尺八独奏による間奏を挟んでの後半では、尺八、箏、三味線によるアンサンブルが続く。
曲の終わりでは、「何事にも定められた時がある」という詩が再び朝読され、無常観が希望へと一転させられる「時」が与えられている事を告げる。
野澤徹也氏の委嘱により2006年５月に作曲（佐藤容子）
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