大分つかみどり「ロボットスーツ体験」 脳の信号伝達、歩行に助力

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  • Опубліковано 25 чер 2024
  • 脳卒中や脊髄損傷の後遺症などで体が不自由になった人のリハビリに、県内でロボットスーツが使われている。筑波大発の企業で医療福祉機器を手がけるサイバーダイン(茨城県つくば市)が開発した「HAL(ハル)」だ。脳が体を動かそうと発する電気信号を読み取り、運動をサポートする。進む高齢化で身体機能を維持、改善するニーズは今後も増える見込み。先端技術を記者(27)が体験した。
    装着型サイボーグ
     今月上旬、別府市内竈にあるサイバー社のリハビリ拠点「大分ロボケアセンター」を訪れた。
     スタッフの方が下半身にまひのある人らの歩行訓練に使うタイプを見せてくれた。「装着型サイボーグ」の愛称通り、近未来を思わせるデザインだ。
     早速、身に着けさせてもらった。脚の付け根など、下半身の18カ所に電極パッドを貼り付ける。脳から筋肉に意思を伝える信号を皮膚の表面で捉えるためだ。
     「おぉ」。足を踏み出そうとした時、不思議な感覚に思わず声が出た。息の合った二人三脚のようにハルが動きを助けてくれる。ゆっくり一歩一歩確かめると、力を入れなくても進める。リハビリはつらいイメージがあるものの、「これなら続けられるのかもしれない」と感じた。
     ハルは筑波大で1991年から開発が始まった。試作を重ねて、2009年からサイバー社が本格的な製造販売に着手した。
     14年からリース契約で1台を導入する大分リハビリテーション病院(大分市志村)では現在、患者2~3人が使っている。
     大分市大在の医療事務員目野史典さん(34)は6年前のスノーボード中の事故で脊髄を損傷した。自力歩行は難しく、車椅子で生活する。
     下半身の筋力の衰えを防ぐために、事故の約1カ月後から同病院でハルを使い始めた。今では装着していれば約500メートル歩ける。「この感覚を忘れずにいられるのは大きい」と語る。
    コストがネックに
     だが、県内でハルを導入する医療機関は5カ所と、普及は思うように進んでいない。リース代金は月額で1台約20万円かかり、導入コストがネックになっていることが一因だ。公的医療保険の適用が、一部の国指定難病に限られていることもある。
     サイバー社は「機能には自信がある」と、市場拡大と認知度アップに努める。健常者向けのタイプも開発し、重い荷物を運ぶ人らの負担を軽減できる。物流や建設といった業界で引き合いが出始めているほか、別府市と連携して高齢者の健康増進教室での運動にも応用している。
     サイバー社営業部門の安永好宏本部長(49)は「ハルの有効性を一人でも多くの人に知ってもらうことで、利用拡大につなげたい。リハビリを含め、さまざまな分野の課題解決に役立てられれば」と力を込めた。

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