災害時の「低体温症」 夏でも高リスクのワケ【news23】

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  • Опубліковано 7 бер 2022
  • 東日本大震災「つなぐ、つながる」プロジェクト。災害時の「低体温症」について考えます。地震や津波から逃れられたあと、寒さによって命の危険にさらされる低体温症。これは高齢者や寒い時期だけの問題ではありません。私たちに出来る備えとは。
    津波と厳しい寒さにさらされた11年前の3月11日。津波に流され、5時間近くもの間、漂流し、救助された男性がいました。その手は、小刻みに震えています。意識も朦朧とし、「低体温症」の症状です。
    救助された男性
    「大きな波が来て、それから水没したんです。2、3回水を飲んでダメかなと思ったら、なんか足がついて丘が見えてきた。あとはここでマッサージしてもらって身体を温めてもらって」
    この「低体温症」がもたらす大きな被害を初めて想定した政府の報告書が去年12月、公表されました。「千島海溝」「日本海溝」と呼ばれる2つのプレート境界で超巨大地震が発生した場合、北海道から千葉県にかけての太平洋沿岸で大津波の襲来が予想されています。
    冬の深夜に発生した場合、死者の数は、最大でおよそ20万人。さらに・・・。政府の想定では、最大4万2千人が低体温症による死亡リスクにさらされると試算しています。
    消防隊員
    「一回おろすよ、おろしていいかな」
    記者
    「乗せちゃっていいですか」
    消防隊員
    「まだいるんですよ、あっちに」
    記者
    「まだいるんですか?」
    消防隊員
    「だから今から助けにいきます」
    記者
    「大丈夫ですか、乗せちゃって下さい」
    震災時に取材したこの男性。
    「あたためて」
    全身ずぶ濡れの状態で震えが止まりません。
    「さむい」
    記者
    「暖房MAXにしましょう、頑張って」
    「さむい」
    男性は冷たい泥水の中で長時間、助けを待っている間に低体温症になっていました。毛布で暖められ、一命を取り留めた男性。避難所には他にも津波にのまれた人たちがストーブの前で震えていました。
    低体温症のリスクを研究している東北大学災害科学国際研究所の門廻助教は、宮城県内の震災犠牲者9527人の死因を調査しました。
    東北大学災害科学国際研究所 門廻充侍助教
    「津波にのまれず、高台避難できたところで終わらず、次に襲いかかるリスクとして浸水を全くしていないのに低体温症で亡くなった事例もあったので、複数の条件が満たされることによって低体温症が生じる可能性が大きく影響してしまう」
    低体温症のリスクが高いのは、全身が濡れた状態です。ここに低い気温や体感温度を下げる風などの気象条件が重なると、更にリスクが高まります。
    地震や津波から逃れ、助かったにもかかわらず、暖が取れなかったために亡くなるケースもあります。当時、宮城県気仙沼市で介護老人保健施設の施設長だった猪苗代盛光さんは、その様子を目の当たりにしました。施設では、47人の利用者が津波の犠牲になりました。
    元介護老人保健施設長 猪苗代盛光さん
    「(施設内に)紙おむつが濡れないままあったので、それをみんな身体に巻いて。おむつは中に空気が入っているから温かいんですよね。それを高齢者の皆さんに巻いて、カーテンも外して、すべて身体に巻いて。熱が奪われないようにしてね」
    翌日、利用者や職員と共に中学校の体育館に避難しましたが、寒さのためか、3日間で8人の利用者が亡くなったといいます。
    元介護老人保健施設長 猪苗代盛光さん
    「このフローリングの冷たさと天井の高さと冷え切った空気と。(床に)じかに寝かせるのはかなり厳しかったかなと」
    低体温症のリスクは冬の季節、そして高齢者だけなのでしょうか。
    杏林大学病院高度救命救急センター長 山口芳裕教授
    「ゲリラ豪雨は豪雨に伴い気温も下がりますし、その時、風も強く吹きます。そのとき体が濡れれば低体温症のリスクは実は高いんですね」
    2013年の夏、野外コンサートで激しい雨に見舞われた結果、観客の若い女性ら87人が体調不良を訴え、このうち41人が低体温症の症状で病院に搬送されました。
    災害時であれば、季節は関係なく注意が必要だと専門家は指摘します。
    杏林大学病院高度救命救急センター長 山口芳裕教授
    「身体が濡れた状態で何とか命からがら助かった。次に待ち構えてくるのが低体温症。その時の手立てをぜひ防災の中に組み込んで準備を進めていただけたらと思います」
    関東の自治体では、低体温症への対策が進んでいます。
    国山ハセンキャスター
    「今年1月、トンガ周辺の噴火によって津波が日本に到達した際、ここ茨城県日立市ではいち早く避難所を開設しました」
    日立市内の中学校では、3日分の食料の他に300人分の毛布、段ボールベッドなども備蓄。
    国山キャスター
    「しっかり厚手の暖かい毛布ですね」
    日立市防災対策課 齋藤拓主事
    「災害はいつ起こるかわからないので、夏場でも冬場でも対応できるように暖房の資機材とかを整備するようにしています」
    備蓄倉庫は、市内69か所に整備され、暖房器具などが足りない場合には、拠点基地にストーブ240台、燃料も1万6000リットル確保しているといいます。
    日立市防災対策課 齋藤拓主事
    「東日本大震災のときは備蓄倉庫がまだなくて、近隣の市町村や企業から支援をいただいて、避難者の方に配給したというのを経験して、やはり自分たちの町でもしっかりとした備蓄は必要だということを再認識した」
    いざという時は身の回りの物でも低体温症を予防できます。国山アナの身体に新聞紙を巻き、さらにラップで覆いました。
    国山キャスター
    「驚くほど暖かいです。私、半袖の上に新聞紙を巻いているだけですけど、まるで上着を羽織っているかの様な暖かさですね」
    誰にでもできる低体温症への備えが求められています。
    (08日23:36)
    #地震 #津波 #低体温症
    #東日本大震災 #災害 #高齢者
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КОМЕНТАРІ • 6

  • @user-ls8vy5cv1n
    @user-ls8vy5cv1n 2 роки тому +3

    看護師さんって本当に頼もしい。

  • @niki3706
    @niki3706 2 роки тому +5

    濡れと風、低体温は容易に発生する。
    脱水も。
    わずかでも濡れない、濡らさない事が鉄則。

  • @user-lj7yj8qo4g
    @user-lj7yj8qo4g Рік тому

    具体的に低体温症について知らなかったので、とても参考になりました。

  • @niki3706
    @niki3706 2 роки тому +4

    濡れた衣服を脱がす事が第一にやる事

  • @niki3706
    @niki3706 2 роки тому +1

    手作業をしなくなり
    自分の感覚に疎い人間が増えているからな。
    知識(勉強)として備えを持つ必要が出てきた。