『イエスの弟子達』 15 教会の発展 "THE SCRIPTS OF CLEOPHAS" by Geraldine Cummins

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  • Опубліковано 28 чер 2024
  • 『霊界通信 イエスの弟子達』 パウロ回心の前後
     G・カミンズ著 山本貞彰訳
     15 教会の発展
     ステパノとサウロの論争は、十二使徒の投獄事件の直後に起こった束の間の出来事であった。使徒たちはステパノの健在を喜び、神を賛美した。
     かなりの歳月が流れる間に、サウロのささやいた話は民衆の間に伝わって行き、十二使徒から離れていく者が続出した。彼らは十二使徒をローマの密使と思い込むようになった。悪い噂が口から口へと伝わって行く半面、キリストの教会は、どんどん栄えていき、信者の数は増えていった。多くの信者は、公然とメシヤを称(たた)えることを恐れていた。
     それで大祭司をはじめ、体制の指導者たちを最も混乱させたものは[#「させたものは」は底本では「させたのもは」]、ヤコブとペテロが信者たちに説いている教えであった。即ち、キリストの信仰は新興宗教ではなく、むしろ在来のもの(モーセの律法)が開花した宗教であるという教えであった。
     多くの人々が、毎日、十二使徒の元にやってきて、入信しては自分の全財産を使徒に差し出すのであった。ついに十二使徒は財産管理に手がまわらなくなり、本来の仕事(布教)が出来なくなっていた。
     当時のエルサレムでは、外国からやって来たユダヤ人は、レベルが低いとみなされていた。例えば、クレテ島、リビア、ギリシアなどからやって来たユダヤ人は、本国在来の同胞から軽蔑されていると思いこんでいた。これは実に馬鹿げたことであった。にわかに教会が盛んになったのに乗じて、数人の女達が使徒のところにやってきて、外国からやって来たユダヤ人にも権威ある役職を与えてくれと要求した。権威をやたらに行使することの過ちを深く心配したヤコブは、かねてから、どうすればみんなが幸せになれるかと考えていたので、同胞に対しては、そのうち立派に奉仕のできる人を選ぶ考えがあることをほのめかした。そしてキリストの教会における真の権威というのは、主人になることではなく、しもべとして人々に仕えることにあることを教えた。知恵に溢れているヤコブの説得に彼女たちは恥ずかしくなり、使徒たちに謝った。それからというものは、キリストの教会のルールは、人々に奉仕するものであると知るようになった。
     さて、外国からやってきた同胞の不平を処理するために、十二使徒は会議を招集した。一同が集まって様々な意見を交換してから、ヤコブが立ち上がって言った。
    「同胞のみなさん! 主イエスが互いに分けあったように、私たちも互いに総てのものを分け合おうではありませんか。私達には、数人の会計担当者が必要です。それも家事に精通した誠実な人でなければなりません。更に会計担当者のもとに、婦人の一団をもうけ、主として病人に仕え、必要欠くべからざる奉仕の業に従事し、絶えず聖霊と知恵の御言葉によって多くの人々に光明をもたらす組織を必要としているのです」
     ヤコブの言ったことにみんなが賛成し、それこそ教会の本当の礎(いしずえ)であるという点で一致した。
     ペテロは、この二つの組織(会計担当者と婦人の団体)に選ばれる男女は、すべて独身を維持し、その任に当たっている間は、純潔を守る誓約をたてねばならないと主張した。ペテロは言った。
    「もし夫や妻がある者は、キリストの教会に対して熱心に使えることは難しい。教会よりも、夫や妻を愛するからである」
     ヤコブはペテロの主張に真っ向から反対した。
    「それは、とんでもないことである。その任に当たるものにとって結婚こそふさわしいものである。結婚しているからといって奉仕の働きが鈍るとでもいうのでしょうか。心の中に喜びがあふれている者こそ熱心に働くことができるのではないでしょうか」
     ある者はペテロに賛成し、ある者はヤコブに賛同した。そこでヨセフ(※1)が十二使徒に呼ばれ、知恵に溢れている彼の判断を求められた。
     ヨセフはおもむろに口を開いて言った。ユダヤ人だけならば成功するだろうが、外国から来たユダヤ人や異邦人がいては、到底無理な話である。後日、改めて話し合うことが必要であると言った。彼が異邦人のことに触れると、反対意見がだされた。異邦人は本当にキリストの福音を受け入れているのか甚だ怪しいものである。だから彼らを受け入れる時は、一旦改宗者(ユダヤ教徒)として受け入れ、モーセの律法をたたきこむべきであると主張した。ユダヤ人の多い社会では、どうしてもモーセの律法を学んで割礼を受けることが要求されたのである。
     そんな訳で、この日には、収入役(会計担当者)だけが採りあげられ、くじを引いた。その結果、ピリポ(※2)、ステパノ、ニコラスなど、全部で七人の者が選ばれた。七人の若者は鍵が渡され、彼らの名前が全教会に知らされた。彼らの主な仕事は、会計と書記役であった。書記の仕事は、ペテロ、ヤコブ、ヨハネのもとで記録をとることであった。
    ※1
    アリマタヤのヨセフのことではないかと推察します。
    ja.wikipedia.org/w/index.php?c...
    アリマタヤのヨセフ - Wikipedia
    ※2
    七人のひとりである伝道者ピリポ。使徒ピリポとは別人。
    ja.wikipedia.org/w/index.php?c...
    フィリポ (福音宣教者) - Wikipedia
                    主な登場人物
    ヨハネ・・・・・・・・・・イエスの最愛の弟子。希にみるすぐれた霊覚者。 ja.wikipedia.org/w/index.php?c...
    ヤコブ・・・・・・・・・・ゼベダイの子のヤコブ。ヨハネの弟。 ja.wikipedia.org/w/index.php?c...
    ペテロ・・・・・・・・・・ja.wikipedia.org/w/index.php?...
    アンデレ・・・・・・・・・ja.wikipedia.org/w/index.php?c...
    ピリポ・・・・・・・・・・ja.wikipedia.org/w/index.php?c...
    ナタニエル・・・・・・・・バルトロマイと改名する。 ja.wikipedia.org/w/index.php?c...
    マタイ・・・・・・・・・・ja.wikipedia.org/w/index.php?c...
    トマス・・・・・・・・・・ja.wikipedia.org/w/index.php?c...
    アルパヨの息子ヤコブ・・・マリヤ・クローパスの長男、イエスの従兄弟。ja.wikipedia.org/w/index.php?c...
    カナン人のシモン・・・・・ユダの友人。 ja.wikipedia.org/w/index.php?c...
    タダイ・・・・・・・・・・ja.wikipedia.org/w/index.php?c...
    ユダ・・・・・・・・・・・盗賊の首領に残された唯一の実弟、イスカリオテのユダ
    マッテヤ・・・・・・・・・ja.wikipedia.org/w/index.php?c...
    ピリポ・・・・・・・・・・七人のひとりである伝道者ピリポ。使徒ピリポとは別人。ja.wikipedia.org/w/index.php?c...
    ステパノ・・・・・・・・・ja.wikipedia.org/w/index.php?c...
    サウロ・・・・・・・・・・ガマリエルの元で学んだユダヤ人。ja.wikipedia.org/w/index.php?c...
    ガマリエル(1世)・・・・・パリサイ派の学者ヒレルの孫。民衆から尊敬されていた。 ja.wikipedia.org/w/index.php?c...
    アナニヤ・・・・・・・・・ja.wikipedia.org/w/index.php?c...
    アンナス(ハナン)・・・・大祭司。一般にはハナンという名で知られていた。 ja.wikipedia.org/w/index.php?c...
              〝THE SCRIPTS OF CLEOPHAS”
              By Geraldine Cummins
              First Published February 1928
               PSYCHIC PRESS LTD.
              London, England
    en.wikipedia.org/wiki/Geraldi...
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