大雨から1年 大きな被害を受けた浜玉町今坂地区にいまだ残る爪痕【佐賀県唐津市】 (24/07/10

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  • Опубліковано 9 лип 2024
  • 10日慰霊祭が開かれた唐津市浜玉町の今坂地区。復旧作業が続いていますが、災害の壮絶さを物語る爪痕が残っています。
    【リポート・野口貴史】
    「こちらは去年の大雨で大きな被害を受けた今坂神社です。雨の被害で潰れてしまった社殿のがれきは既に撤去されていますが石垣や灯篭などの大きな石はまだ残されており災害の爪跡が大きく残っている状況です」
    県内を襲い佐賀市や唐津市で、大きな被害が出た豪雨から1年。
    唐津市浜玉町平原の山あいにある集落今坂地区では土砂崩れで斜面や道路が崩落し、3人が死亡するなど甚大な被害を受けました。
    土砂崩れが起きた場所から100mほど登ったところにある今坂神社では、土砂崩れの影響で神社裏の河川の流れが変わり境内に水が流れ込みました。
    その量や勢いはすさまじく、石垣や灯篭は崩れ、社殿の一つが崩落するなどしました。
    【浜玉町今坂地区 筒井高宏区長】
    「ここにこうあって、それと繋がってたんですよね。階段でこう繋がってて10センチばかりですね、前にちょっと川の水の勢いでちょっと前に飛び出してるんです。ほら、半分前に出とるでしょ」
    復旧にかかる費用は数千万円。
    神社は宗教法人に属するため、行政からの補助は受けられないといいます。
    筒井区長はクラウドファンディングなどで再建費用の寄付を募り、現在500万円弱の寄付金が集まっているということですが、崩れてしまった社殿や灯篭を復旧する目途は未だ立っていません。
    また、裏の河川にはまだ大きな岩が残ったままの状態で再び流されてしまう危険性もありますが、岩の撤去にはまだ1、2年かかる見込みだといいます。
    【筒井区長】
    「さい銭箱とガランガランガラン(鈴)をつけてっていう感じがいいかな。できる分でやらんとちょっと無理かな。それ(河川工事)が終わらんことには先には進めません。」
    一方、大きな土砂崩れが起きた現場付近では再発を防ぐための工事も進められています。
    地表表面の土砂が滑り落ちる表層滑りがあった場所には格子状の法枠が。
    斜面を安定させそこに種を植えて緑化することで樹木の根で地盤を固めます。
    また、山の中腹には土砂をせき止める堰堤が幾重にも建設されます。
    【中山組株式会社 大塚和男さん】
    「工事の方が少し遅れてますんで少し工期が延びると思いますけど来年の夏くらいまでには終わらせようと思います」
    大雨の備えはこのような工事だけではありません。
    これは今坂地区の住民で意見を出し合い、7月上旬に完成した事前防災行動計画、「水害タイムライン」。
    判断基準をステージ0から5の6つの段階に分けて設定し、ステージごとに市や住民が取るべき行動が示されています。
    まだできたばかりで現在は試行版となっていますがこれから改良を重ねていくということです。
    当時、行政も難しい判断を迫られていました。
    未明から降り続く雨により唐津市では午前0時40分に警戒レベル4に相当する土砂災害情報が発表されましたが市の災害情報連絡室では同じレベル4の避難指示を発表するタイミングを見極めていました。
    【唐津市危機管理防災課 坂口順之課長】
    「まず情報として入ってきたのが河川の情報でした。河川の氾濫が迫っているような情報が入ってくる中で暗い中での避難、逃げるという行動というのは大変危険が伴うのではないかという判断も含めまして総合的な判断として避難指示というのを朝6時に発令する、少し明るくなってきた朝6時に発令するということで我々で決めさせていただきました」
    土砂崩れが起きたのはこの避難指示発令から約10分後のことでした。
    このとき今坂地区では線状降水帯の発生により午前5時までの1時間に88ミリ、午前6時までの1時間に81ミリと急に猛烈な雨が降ったことで事態が急変したのです。
    一方、今坂地区を含めた唐津市全体の設備の復旧や工事は今年の梅雨までには間に合わないため、市では防災ラジオの普及を促進したり、防災講話を開いたりして住民が素早く避難を検討できるよう防災活動の啓発に力を入れています。
    【唐津市危機管理防災課 坂口順之課長】
    「これまでの教訓に学ぶことで自助と共助、この取り組みを市民のみなさまにはしっかりと考えていただく。そして、我々行政としての公助。これがみなさんと一体となって地域防災力が向上していく」

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