【北鎌尾根】〜槍ヶ岳への嶮路〜

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  • Опубліковано 13 жов 2024
  • 2024年8月
    ★まず初めに、非常に危険なバリエーションルートのため、レポを参考に安易に行くことのないよう、お願いします。また、Pの数え方は様々な見解があり、他の情報と一致しているとは限りませんので、ご了承ください。★
    去年、槍ヶ岳を北鎌尾根から登りませんかとお誘いを受けたがお互いの休みと天気が合わず。その宿題をやっと片付けることが出来た。
    【1日目】
    沢渡から始発のバスで上高地入り。小梨から先は通行できず、梓川の右岸から明神まで進む。そこから大曲まで進み、水俣乗越へ直登。ここからがバリエーションルート。水俣乗越からの下りは、スタート地点にフィックスロープあり。十分に利用し、そこから少し下ると右に踏み跡あり。ザレているが、ゆっくりと、そして周りの木などを使いながら下る。樹林帯から出たところで雪渓にぶつかったため、雪渓の左を行く。すぐに雪渓は消え、ひたすら沢を下ると、その沢に直角にぶつかる沢があり、そこが北鎌沢出合。完全に涸れ沢だった。よくレポで見かけるケルンは見当たらなかった。時間と体力と相談し、ここでビバーク。
    【2日目】
    ブラックスタート。まずは北鎌のコルまで。分岐が出てきたら右、右と進むが、1箇所だけ右へ進んでしまうと、戻れなくなる通称「クライマーズホイホイ」があるので、そこは左。基本的には、コルが見える方向を目指せば問題ない。上部で沢が涸れていることを懸念し、右股と左股の合流点よりも下部で4ℓ取水。結果的には2,100m弱の地点までは水が出ていた。また、槍ヶ岳までに使用したのは2ℓ程であったが、万が一北鎌尾根上でビバークする事になった際の分の保険も兼ねての4ℓ。出合から10分程で左股との分岐。右股は涸れたり水が出たりしているので、少し先まで見ながら登ると詰まないで済む。1箇所、小柄な方だと登りにくい大きな岩があり、ここはパートナーの荷物を先にもらい、空荷で上がってもらった。クライマーズホイホイはGPSで確認しながら行ったため、分かりやすかった。が、その先の分岐と取れないような箇所を左にルート取りしたため、そのあとコルへのルートからずれていると分かった時にはもうルート復帰出来ず。そのまま登り詰め、北鎌のコルからP8へ向かうルートの途中で稜線に出る事になった。そこからP8、天狗の腰掛け(P9)までは標高差300mの背丈くらいの木の中を進む。途中から独標が見える岩場も混在しつつ、P8へ。P8から天狗の腰掛けはものの数分。ここには展望の良いビバーク地があり、3張可。独標を眼前に捉えつつ、右から巻き気味にP9を下る。やや進み、大きな岩を左から巻こうとしたが、正解は右から。怪しいと思ったら、一度別のルートがないか見渡すことも大事。独標(P10)基部に取り付いたと思い、ここはトラバースと思いガレ場を下りながらも、おかしいと思い戻ったらやっぱり独標基部はもう少し先だった。踏み跡がはっきりあったのだが、間違った踏み跡は、リルートのため濃くなることもあるので注意。踏み跡を信じ過ぎない。本当の独標基部からはすぐにフィックスロープが見つかる。独標の選択肢は4つ。①基部左側より直登、②トラバースし、逆コの字過ぎて直登、③トラバースし、逆コの字過ぎてそのまま少しトラバースしてから直登、④独標全てトラバース。①はロープがないと困難、④は独標ピークには立てない。②、③は③の方が安全との事前情報。独標には立ちたいがロープはないため、ロープは持っていないので、③のプランでまずはフィックスロープを始点にトラバース開始。ザレ場を慎重に進み、下ノ廊下ほどのバンドを少し標高を上げながら進むと逆コの字が出現。数年前の地震の影響で上部が崩落し、完全なコの字ではなくなっており、ロープも張られていて難易度は高くなく通過。ここですぐに直登すると②だが、③のプランではもう少しトラバースするはず。しかしそのトラバースがどう見てもイージーではない。考えた結果、②のプランに変更。確かに難易度低くない直登だったが、落石と浮石に注意しつつ、やや右上に登っていくと、岩の三角窓が出てきた。ここをくぐればあとはピークまで登るのみ。緊張をほぐすため一休みし、独標を下る。P11からは「原則稜線通し、巻くなら千丈沢側で、出来るだけすぐに稜線復帰」を心掛けて進む。クライミング、クライムダウンが必要な箇所も所々あり、パートナーが小柄なこともありリーチを考慮してルートファインディングする。P13の下りでは懸垂下降ポイントあるとの事前情報あったが、クライムダウンも可能とのことで残置スリングを探すとすぐに見つかるが、同時に設置されて間もないと思われるロープを確認。ありがたく利用させていただく。P14は白ザレ峰と呼ばれるザレ場のピーク。その前にまずクライミングが必要な直登をする。白ザレは這いつくばるように体重を4点に分散させ、小さなホールドになりそうなものを利用しながら行く。時につま先を蹴り込み、小さいながらもステップを作りながら。P15がラストのピークだが、基本直登。ここはトラバースルートありとされ、実際にハッキリとした踏み跡はあったが、トラバースからの稜線復帰が浮石やザレ、斜度等によりイージーではないとのことだったので、巻いたとしてもすぐに稜線復帰を心掛けた。P15も懸垂下降ポイントとされ、残置スリングが何本も巻かれた岩があるが、実際はクライムダウンで十分下ることは可能。そこから北鎌平を越えるといよいよ大槍が眼前に立ちはだかる。ルート取りはあまり気にせず、稜線から離れ過ぎないように進み、カニのハサミが見えるところまで来たら右に進行方向を変える。ここから有名な2つのチムニーとの対峙。1つ目はそれ程問題なくクリア。問題は2つ目で、どうしても3歩目が決まらず。何とか1箇所試すが足が滑り落ちる。自分のリーチでこれだとパートナーはまず登れないため、何とか別ルートを探すと、チムニー右へ進んだところから左上へ進めそうなラインがある。そこを進み、大槍の祠の左後ろ辺りから山頂へ立つことが出来た。ピークから肩まで下り、槍ヶ岳山荘のテン場がいっぱいのため、殺生ヒュッテのテン場にお世話になる。自分へのご褒美として、カップ麺2つとビール購入。
    【3日目】
    軽量化のため色々と削ったが、夜間は下半身が寒かった。死にはしないが、良眠はとても無理だった。殺生ヒュッテからひたすら下る。徳澤園でピザを食べ、もくもくと下り、無事に上高地へ着く。
    以下、装備一覧。
    【 装 備 】
    未・・・未使用
    キャップ:(THE NORTH FACE)
    ネックウォーマー:(HOUDINI)・・・未
    ヘルメット:(MAMMUT)
    サングラス:(goodr)
    アンダーウェア:スキンメッシュ(finetrack)
    Tシャツ:Hiker's T-shirt(atelierBluebottle)
    ベースレイヤー:キャプリーン4(パタゴニア)
    ダウン:ウルトラライトダウン(UNIQLO)
    ゴアテックスジャケット:Hybrid SheerIce Jacket(THE NORTH FACE)
    下着:WUNDERWEAR(BRING)
    パンツ:Alpine Light Pant(THE NORTH FACE)
    ゴアテックスパンツ:レイントレッカーパンツ(mont-bell)・・・未
    ベース手袋:ウイックロンZEOサーマルグローブ(mont-bell)
    やわらかくて高いグリップ力があるゴム手袋:(CAINZ)
    靴下:mountaineering(スマートウール)
    シューズ:TX4 LOW GTX(LA SPORTIVA)
    着替え(下着、Tシャツ、靴下)
    手拭い2枚
    ザック:UBIC50+10(MILLET)
    リップ
    日焼け止め
    ファーストエイドキット・・・未
    熊鈴
    地図
    コンパス・・・未
    ティッシュ・・・未
    ヘッデン:NAO(petzl)
    携帯トイレ・・・未
    ココヘリ
    マスク・・・未
    飲料:500〜4000mL
    ナルゲン
    フレックスウォーターパック(mont-bell)
    コッヘル:SOLO Set 750(EVERNEW)
    ゴトク:ウインドマスター
    スプーン:
    歯ブラシ:
    食料(7食分)
    行動食(ソイジョイ、柿ピー、マーブルチョコ)
    ゴミ袋
    大きなビニール袋・・・未
    テント:ステラリッジ1型(mont-bell)
    グランドシート:(mont-bell)
    フライシート:(mont-bell)
    シュラフ:エスケープライトヴィヴィ(SOL)
    マットレス:minimalist pad(山と道)
    スマホ:iphone13 pro(apple)
    モバイルバッテリー:HWB-10KS 10000mAh(HAMAKEN WORKS)
    時計:Apple Watch(apple)
    カメラ:Insta360 X3(Insta 360)
    ドローン:DJI mini3 pro
    総重量:約9.5〜13.5kg
  • Спорт

КОМЕНТАРІ • 14

  • @あっきーオー
    @あっきーオー Місяць тому +1

    おはようございます♪
    いやぁ〜、いつもながら最高の仕上がりですね❗️
    素晴らしい景色は勿論のこと、山行中のチェックポイント等、興味ある方にはとても助かる記録です。
    とても私には無理なルートですが、ハラハラドキドキ💓楽しませてもらいました👍
    安全に終えられたこと、お疲れ様でした‼️

    • @arukr7627
      @arukr7627  Місяць тому +1

      おはようございま🌞
      ご覧いただきありがとうございます!イントロだけはいつもこだわっているので、色々考えた末、あのような仕上がりになりました。
      中には見にくいところもあるため、参考になるかわかりませんが、他の方の動画も参考にしつつ作らせてもらいました!
      私ももう一度と言われると、わかりましたと即答できるほど気軽に行けるルートではなかったです😅でも無事に下山でき、パートナーも無事に踏破できて、穂先ではあのような安堵の表情になりました!
      長編ご覧いただきお疲れさまでした!ありがとうございました☺

  • @よっちゃん-f1q
    @よっちゃん-f1q Місяць тому +2

    arukrさんこんばんは♪
    素晴らしい映像と感動を頂戴しました!
    槍ヶ岳を…北鎌尾根から登り上げる!リアルな映像が、今正にそこに居る自分の様に緊張し…山頂の祠と人が見えた時に強い安堵と達成感さえ伝わって来ました!
    長期にわたる準備、計画、天気の予想…地道な努力の結果と思います!
    山頂に居た皆さんと同じ様に…拍手させて頂きます♪👏👏
    同行者さんもメンタル強いですネ⤴️👏👏
    おつかれ山、そして有難う御座います!(^^)

    • @arukr7627
      @arukr7627  Місяць тому +1

      よっちゃんさん、おはようございます☀
      よっちゃんさんの言うように、まさに安堵の表情でしたね😊もっと撮影したい場所はあったんですが、安全を優先して撮れるところだけにしました。去年からの宿題だったので、無地に終えることが出来て良かったです!やっぱり1番の懸念事項は天気ですね!こればかりはどう頑張っても待つことしか出来ないので😅パートナーの方も小柄な女性ですが、頑張って自分をコントロールされていました!助かりました。でも2人とも、もう2度と来ないと言うことだけは確認しました(笑)
      長編ご覧いただきお疲れ様でした!

  • @熊谷淳一-n8h
    @熊谷淳一-n8h Місяць тому +1

    初めまして
    私も8月12日同じルートで登りました。
    動画撮れなかったので、自分が歩いた所がわかり嬉しいです。二つ目のチムニー難しいですよね。私は力任せに登りました。
    動画ありがとうございます。

    • @arukr7627
      @arukr7627  Місяць тому +1

      初めまして、ご覧いただきありがとうございます!
      8月、とても暑かったですね!水俣乗越の登りは地獄でした。稜線に上がったら標高が高くなった分、気温は下がりましたが、直射日光をもろに受けるためダメージが強かったです😅二つ目のチムニーは力任せでも登れるならすごいと思います!他の方の動画を見ても登られた方も多いので、がんばれば行けるかもしれないですが、同行者のリーチ等も考慮しエスケープしました。長編動画、ご覧いただきありがとうございました!

    • @熊谷淳一-n8h
      @熊谷淳一-n8h Місяць тому +1

      @@arukr7627 そうなんですよね、私も水俣乗越が1番きつかったです。

  • @田代登山隊
    @田代登山隊 Місяць тому +1

    待ってました!🎉

    • @arukr7627
      @arukr7627  Місяць тому

      遅くなりすみません😣
      気長にお待ちいただきありがとうございました!
      長編なのでお時間のある時にご覧くださ☺

  • @mt.merikenko
    @mt.merikenko Місяць тому +2

    arukrさん、動画拝見しました。
    北アルプスさえまだ行った事のない私が、おいそれとコメントするのも烏滸がましいですが…
    映像美・ノウハウ・ドラマ、色々な要素の長編動画、感動しました! 編集お疲れさまでした!
    また無事に登頂されて、本当に尊敬します🙏🙎‍♂
    バリエーションルートというものも、勉強させて頂きました。
    知識と経験、体力など色々なものを備えていないと、制覇できないルートですよね。
    しかもドローンなどの撮影能力もすごいw
    独標までの道のり、逆コの字…怖ーい😱
    P15の稜線映像、すご~い😆 私にはこの登山の難しさ…まだ想像もつきませんが
    こんな映像撮ってみたいです。
    とても敵わないですが、私も少しでも近づけるよう頑張ります!

    • @arukr7627
      @arukr7627  Місяць тому +1

      メリケンコさん、おはようございます☀
      長編、お疲れ様でした🎥ちょっと仕事も忙しくなっていた時期もあり、中々進みませんでした😅私はむしろいつもメリケンコさんの動画の出来は素人ではないと思ってました!何か映像か編集のお仕事をされているのだと。自筆?の絵も上手で、美術系の出身なのかな?とも思ってました!
      バリエーションルートと言え、有名なルートではあり、それなりに情報もあるため、危険なルートですが準備は出来ます。ただ、流石に簡単な準備で行けるルートではありませんでした!今年もすでに何件か北鎌尾根で遭難事故も起きてますし。
      ただし、ドローンに関しては、人がほとんどいないため、撮影し放題でした!中々撮れるチャンスはないルートなので、貴重な映像を撮れて良かったです!
      改めて、長編ご覧いただきありがとうございました😊

    • @mt.merikenko
      @mt.merikenko 29 днів тому +1

      ​@@arukr7627さん、お忙しいお仕事の中、冒険心を掻き立てる動画ありがとうございます!
      私はニコニコ動画時代から、少し編集をかじっただけの素人です😅
      絵は奥様が気まぐれに書いてくれて、それが余りにも美化されていたので、面白くてアイキャッチに採用しました😂
      妻にはああ見えているようでw
      撮影機材を運んでの危険な登山、大変かと思いますが楽しみにしております!

  • @miyasanm.6875
    @miyasanm.6875 Місяць тому +1

    冒頭のドローン撮影のモノクロ映像が槍ヶ岳岩稜の荒々しさを表現され怖さすら感じました。1時間の超大作、絶壁の逆コの字のトラバースルートなど全編に渡り目が離せない緊張の連続の映像でした。独標からのドローン映像にこれから行く北鎌尾根とありましたが、何処を歩くのだろうとハラハラ。北鎌尾根に突入してからの登っては降りてのルートファイテンク゛、そして槍の山頂へ感動を頂きました。映像の中で女性の声が聞こえました。友達の同伴者は女性ですか、素晴らしい。お二人の挑戦に拍手喝采🤗感動の映像を堪能させて頂きしたありがとうございます。お疲れ様でした

    • @arukr7627
      @arukr7627  Місяць тому

      いつもご覧いただきありがとうございます😊
      冒頭のシーンは北鎌尾根を歩いてみての自分の中のイメージです。まさに怖さを感じました。でも現実はもう引き返すことはできない、目の前の岩をひとつずつ越えていかなければいけないのを、最後のカラー映像への変化で表現してみました!実際の目で見た方が、撮影したものよりも恐怖感は少ないものの、やはり逆コの字などは落ちたら終わりと言うのは心のどこかにありました。それを全面に出してしまうと怖くて進めませんし、逆に全く感じないようでは危ないと思うので、程よい緊張感で行くことが出来たと思います!
      パートナーは女性でしたが、私とはリーチも体力も異なるので、その辺がちょっと苦労しましたが、技術的には問題ない方なので、ある程度信頼して進みました。それでも槍の穂先に立った時に撮ってもらった写真を見ると、私の表情はまさに安堵の表情だなと感じました😅
      長編ご覧いただきありがとうございました!お疲れ様でした😊