七尾湾の海藻・アマモと海洋危機

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  • Опубліковано 3 лис 2023
  • 日本海に突き出す能登半島は、その特異な地形から独特の海洋環境を形成してきました。鳥の口のように見える七尾湾は日本海側最大の内湾であり、国内屈指の海草・アマモの群生地なのです。しかし近年はアマモ場の面積が激減しています。その要因は、地球温暖化に伴う海水温上昇や、異常気象などと考えられます。七尾湾西側は線状降水帯が発生しやすく、七尾湾に注ぐ河川から土砂が流入し、長期間にわたって海の濁りが続くことも、アマモ場減少の一因になっている可能性もあるといいます。
    能登の森里海研究会の大慶則之会長は、海洋生物の生命を育むアマモ場の再生に取り組んできました。夏場に十数万粒のアマモの種を確保し、日本航空高校石川・潜水部の高校生達や石川県の海洋環境研究者等の協力を得ながら、5年前から七尾西湾の浅場にアマモの種蒔きを行ってきました。しかしアマモはなかなか再生しません。
    海草アマモは光合成によって、海中に溶け込んでいる二酸化炭素を吸収し酸素を生み出す「ブルーカーボン」と呼ばれる役割があります。人類の生産活動から排出される二酸化炭素が、地球温暖化の主要因となっています。その二酸化炭素を吸収・固着するメカニズム、それがブルーカーボンです。
    さらに藻場は「海のゆりかご」とも呼ばれ、多様な魚貝類が棲息する「海の命を維持する海洋環境」を下支えしているのです。専門家や研究者以外、なかなか目にする機会はありませんが、海草アマモは静かに私たちの暮らしを支えてくれているのです。

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