「キャリアコンサルタント」の仕事とは? 今なぜ求められているのか? 前向きに仕事ができるよう助言・指導
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- Опубліковано 3 гру 2024
- 特集は西田俊明記者です。
【西田俊明記者】
今回は「キャリアコンサルタント」についてお伝えします。これは、2016年にできた比較的新しい国家資格なのですが、ご存じでしょうか。
【中井友紀アナウンサー】
「キャリアコンサルタント」という資格があるという認識はなかったですね。
【西田俊明記者】
私も知りませんでしたが、2023年に資格を持つ先輩から教えてもらい、その存在を知りました。それから講座を受講し、2回目の試験で私自身も資格を取得することができました。
【稲葉千秋アナウンサー】
具体的にはどんな仕事内容なのでしょうか。
【西田俊明記者】
「キャリアコンサルタント」の業務は多岐にわたるのですが、「キャリアコンサルティング」は、働く人やこれから働こうとしている人の悩みや考えについて話を聞いてアドバイスをし、相談者が前向きに仕事ができるように助言・指導していくのが役割です。
その対象は、すべての働く人、働こうとする人です。実際にどのように仕事をしているのか取材しました。
キャリアコンサルタントの資格を持ち、アスパムで相談業務に当たっている斎藤俊爾さんです。斎藤さんは、中高年を対象に就職支援をしています。
【キャリアコンサルタント 斎藤俊爾さん】
(Q.なぜ資格を取得)「人の人生と深く関わり合いが持てる、それだけに自分の成長にもつながるのかなと思って、その職業面白いなと思ってやり始めたというところです」
現在70歳の斎藤さんは、8年前に資格を取得しました。1日当たり4、5人の相談を受けます。
◆今の会社を辞めて転職したい
◆定年後、どのような仕事をしたら良いのか
◆会社でやったこともない仕事を与えられた
といった相談があるということです。そのような相談を受ける時、キャリアコンサルタントには、ある姿勢が求められます。
【キャリアコンサルタント 斎藤俊爾さん】
「傾聴という姿勢は大事にしています」
「肯定的な姿勢、尊敬をして相手のことをしっかりと聞くよ、関心があるよという姿勢」「(傾聴を)続けていくと、自らこう振り返って、自分のことを語り出す、本当の心で語り出すという、そんな時が訪れるんですね」
悩みを抱えて相談に来る人に寄り添って行う相談業務。傾聴しながら相手の気持ちに対し「受容」と「共感」を示して、お互いの信頼を築き、話しやすい環境をつくります。
こうして、相談者自らが仕事への意識を高める支援をします。
その中で、相談者に知ってもらいたいのは、「自己理解」と「仕事理解」です。
【キャリアコンサルタント 斎藤俊爾さん】
「『自己理解』というのは、いろんな側面があると思うんですけども、まずは現在の自分がどういう自分なのか、これをもう一度洗い出してみる。自分の趣味であったり、長所短所であったり」
「実際的には書き出してみる作業で、意外と見える化すると、ああそうだったなというふうに振り返って、自己理解が深まることがあると思います」
【キャリアコンサルタント 斎藤俊爾さん】
「意外と固定観念先入観で仕事職業を捉えている方が多いんですよね」
「この仕事は自分に合わないなとか、こういう仕事は多分こうなんだろうという」
「(詳しく)『仕事理解』をすることで、ずいぶん新しい視点で仕事を理解することができると思います」
【稲葉千秋アナウンサー】
仕事に関して、自分一人で悶々と考えてしまいがちですけれども、こうやって客観的に聞いてくれる人がいれば、話すことで自分自身も気持ちの整理がつきそうですよね。
【中井友紀アナウンサー】
斎藤さんのように、笑顔とか柔らかく受け止めてくれる雰囲気づくりも重要なのでしょうね。個人の感覚ではなく、資格のルールに基づいて相談業務を行っているということなんですよね。
【西田俊明記者】
キャリアコンサルタントは、自分の経験や持論にこだわって助言・指導をするのではなく、ルールに基づいて相談者の視点に立って支援していきます。それによって、「働く人、働こうとする人のやる気を引き出す」のです。
また、「守秘義務」があり、相談内容を漏らすことは違反となります。
【稲葉千秋アナウンサー】
なぜ今、キャリアコンサルタントが求められているのでしょうか。
【西田俊明記者】
専門家に聞いていますので、ご覧ください。
教えてくれるのは、多くのキャリアコンサルタントを抱え、相談業務も手掛ける会社、I・M・Sの三上友子社長です。
【I・M・S 三上友子社長】
「今までの日本社会の終身雇用制度が崩壊して、働く側が多様性、自分らしく働きたいという、それを強く求めていることからです」
日本社会の雇用情勢が徐々に変化していることに加え、IT技術の進展により、今ある仕事がなくなる可能性のある時代となりました。
働く人の主体的なキャリア形成を支援していくことが求められているのです。
【I・M・S 三上友子社長】
「技術革新によって、今ある仕事が減ってしまうといったデータは皆さん見ていると思うのですが、それによって今までの職業能力スキルがゼロになるという懸念もあります。その際に、働く人にとってはかなりのストレスがかかる時代ともいえるので、そこで自己分析自己点検をしながら、どういう人生を歩みたいか、ここをお手伝いする役割がキャリアコンサルタントになります」
【西田俊明記者】
このように「キャリアコンサルタント」が求められるのは、社会の変化が背景にあります。
【稲葉千秋アナウンサー】
働いているうちに悩みというのはつきものだなと感じますけれども、休職したり離職したりというケースもありますから、支援をしてもらえるというのはありがたいことですね。
【西田俊明記者】
そうですね。人口減少も進み働き手不足にもなります。多くの人にやる気をもって働いてもらわなければ、社会が回らない時代になっています。これを機会にキャリアコンサルタントを身近に感じてもらい、活用してみてはいかがでしょうか。