片付く家の各論(納戸再考)

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  • Опубліковано 3 жов 2024
  • 今回は、片付く家の各論ということで、納戸について再考してみます。
    家づくり・設計をする上では、みなさん片付きやすい家がほしいと思われますよね。その中で、私も各論をよく語ってきました。先日、私の師匠の松尾先生からある示唆をいただきまして、今日は納戸をテーマに、これを再び考えてみませんか?というお話をしたいと思います。
    松尾和也先生は私の設計の師匠です。松尾先生はいろんな設計事例をされますが、お客さんのいろんな好みに対して変幻自在に、その方が最も欲しいものを提供していこう、というような、柔軟な設計をされている先生だと思います。ああいう巨匠タイプの先生の方は、自分の世界観があって、どちらかと言うと「自分がいいと思うものに住んでください」という方も多いかと思います。そんな中で松尾先生は、非常に柔軟性のある設計建築家の方だと思います。
    松尾先生が、いろんなお客様と毎日打ち合わせされている中で最近おっしゃることがあります。それは、ファミリークローゼットやパントリーを充実させたいという方が増えているということです。特に、ファミリークローゼットが脱衣所と連動しているケースが多いそうです。しかしその一方で、そのように収納にすごくこだわりがあるのに、押入れ・納戸・予備室に対しては「要らない」と極端に言う方が多いという傾向があるそうです。
    そして松尾先生は、「収納=クローゼットではありません。収納はもっと幅のあるものです」とおっしゃっています。こういうことを殊更に言う方のお家に行くと、大きなダンボール箱などが片付かずに苦労されている状況に対して、「こういうことに関して少し落ち着いて、考えを整理したらどうだろうか」という提言を受けたわけです。
    実は私も、これを聞いて半分ぐらいギクッとした1人です。私はデイリークローゼットという言い方をしていましたが、10年ぐらい前から「デイリークローゼットを1階に持ちましょう」と提案してきました。当時これは画期的な提案で、やる人も少なかったです。多くの方に共感を持っていただくために、私は次のような説明をしました。
    2階建ての家を建てる人の多くが、2階にメインの寝室を持ってきて、そこにウォークインクローゼットを作ります。しかし、身支度をするときには、朝起きてすぐにクローゼットで身支度をするのが、一番ロスがないですよね。でも、ウォークインクローゼットは2階にあるし、寒かったり暗かったりすることもあります。私が知る限りは、朝起きてそのまま1階に降りて、歯を磨いたり、シャワーを浴びたり、朝ごはんを食べたりして、そういう理想の使い方にはなっていないことが多いです。
    また帰宅後も、疲れて帰ってきてスーツを脱ぐのも、2階に上がってクローゼットに掛けるのではなく、大抵その辺のリビングに掛けたりしています。それなら、デイリーに使うクローゼットは1階に持った方がよくないですか?という説明をしていました。
    しかし、そういうことが世の中に流行った感じになってきた一方で、ここに行き過ぎがあったのかもしれないんじゃないか、とも最近思います。なので今回は、収納を考える人の一助になったらいいかなと思い、このことをテーマにしました。
    古くは、すごく有名なライフスタイルを表現する分析の本で「地球家族」という本がありました。この本で紹介されていることに、世界各国の家庭の家財道具があります。ある国の1軒の家にどんな家財道具があるかを、家の外に並べて比較しています。例えば外国では、写真のような家具や家財道具があり、家の様子とともに並んでいます。
    ここで日本の例を見てみます。なんて日本人は物が多いのか、びっくりしませんか?これが、日本人の出版された当時(1994年)の時代を象徴していて、そこから「断捨離した方がいい」という考えが世の中に出てきました。
    この「地球家族」の本を受けて、増田奏(すすむ)先生がおっしゃったことが「モノには3つの性格がある」「モノは3兄弟なんだ」ということです。一時・随時・常時に分けて紹介されています。
    それぞれの特徴を紹介します。まずイチジ(一時)くんは、たまに出てくるものです。季節性があるものや、年に何回しか使わないようなものです。大きなスーツケース、節句人形、お雛様などがこれにあたります。
    次に、ズイジ(随時)です。これは時々存在をアピールするようなものです。例えば本なんかはこれにあたります。本は、頻繁に読書をする人もいますけど、愛読書みたいな感じで置く人や、積読といって買ったけど読まないで置いている本などもありますよね。他にも、たまにしか被らないお洒落な帽子、お洒落なかばんもあります。それから、私は酒飲みなので、洋酒・日本酒などのストックがあります。これみよがしに洋酒・ウイスキーを並べたりする人もいますよね。それから趣味のものもあります。例えばテニスが好きな人だったら、お気に入りのラケットを、いつも使うものもあれば飾っているものもありますよね。
    それから、ジョージ(常時)は、いつでも使っているものです。いつも着ているTシャツ・ズボン・帽子・リュックや、スマホ・周辺機器など、いつも使うものです。
    そして、これらを分けて考えた上で、収納する場所についても触れています。一時のものはたまにしか使わないから、戸棚など、扉があった方がいいです。随時くんは時々アピールするから、ガラス戸だといいです。「俺が飲みたかった酒、あと何があったっけ?」という感じで見たり、本を眺めながら「今日はあの本に目が行ったな」とか「あの帽子、久しぶりに被ろう」という感じになります。常時は、オープンがいいです。しょっちゅう目について出し入れできるような収納がいいです。増田先生はこのように類別されています。
    デイリークローゼット(増田先生の言葉で言うとファミリークローゼット)については、私は当時次のような提案をしました。まず、ウォークインクローゼットを1階に持ってきたら、その分の空間が2階に残ります。ここにファミリークローゼットを作ったら?という提案です。これはクローゼットなので、納戸よりは洋服を掛けることに限定されますが、つまり、家族全員で一時ストックみたいな感じで収納する場所がそのままいけるんじゃないかということで言いました。しかしどこかで、納戸は要らない、などという極端な話になってしまった人もいるんだと思います。
    それと、廃れたものでもう1つ、奥行きが75cmぐらいある押入れがあります。お布団・箱物・来客用の布団・マット・扇風機などをしまっておく場所です。それぐらいの押入れも、やっぱり私は、1箇所は要ると思います。そして、小屋裏収納も、できれば階段付きであるといいです。
    とにかく、今のファミリークローゼット・パントリー優先のプランで失われがちなものは、イチジ(一時)くんを納める納戸のような場所です。納戸じゃなくても、奥行きがある押し入れ、小屋裏収納みたいなものに関して、不足するんじゃないのかなということです。
    そして、納戸の最大の機能はバッファだと思います。要は一時保管です。「地球家族」の本ででてきた圧倒的に物の多い日本人を、世界は笑いました。もちろん断捨離はした方がいいと思います。仕事場だって、グチャグチャの倉庫よりも、しょっちゅう断捨離してすっきりしている倉庫の方が、生産性は高いしムダが起きにくいです。
    でも、自分の家でそういうことを考えるとなった時には、要るもの・要らないものを分ける時には、人間は即時判断ができるときと少し時間を要するときがあります。「やっぱりこの服着ないかな?」と迷ったものを、一時的に置いておく場所があるといいです。一定期間おいて、やっぱり着なかったなら捨てればいいし、そういう感じにするための一時保管場所ということも、納戸の大きい機能の1つです。
    わかっているけど、断捨離しよう思うけどやりにくい、という家ほど、こういう所が必要じゃないかなと思います。これから片付く家を考える時には、もう1回、1周回って、納戸的なものに関して考えを入れておくことが超重要、という提言が松尾先生からありましたので、ぜひこういう視点も忘れずに間取りづくり・家づくりをやってもらえたらと思います。ぜひ参考にしてください。
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