ぼたもちくわーん  小澤俊夫 〜どうがのおはなし会〜

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  • Опубліковано 3 лис 2024
  • 府中市の民話『たぬきのお坊さん』の絵本に入っている「ぼたもちくわーん」がもとになっています。
    今回、府中市教育委員会のご協力で配信することができました。
    文章の提供をいただいた小澤 俊夫さん、ストーリーテリング グループ「おはなしのたね」の皆さま、また関係者の方々に、心より感謝を申し上げます。ありがとうございました。
    『ぼたもちくわーん』 
    文・小澤俊夫(おざわとしお)
     
     ある年の お彼岸のことです。
    お寺に、だんかから ぼたもちが とどけられました。
     おしょうさんは、るすでした。
     そこで、小僧さんは、こっそり ぼたもちを
    ひとつ、つまんで たべてみました。
    「ああ、うまい。ああ、うまい。」
    小僧さんは、むちゅうで たべてしましました。
     「さて、こまった。どうしようか。」
    小僧さんは、かんがえこんでしまいました。
     しばらくすると、いきなり たちあがって
    本尊さまの 口のまわりに あんこを
    ぬりたくりました。
    やがて、おしょうさんが かえってきました。
    「おまえ、ぼたもちを みんな、たべてしまったのか。」
    「いえ、わたしは いただきません。
     きっと、本尊さまが めしあがったんでしょう。」
    といって、小僧さんは本尊さまの口を 
    ゆびさしました。
     「ぼたもちを ひとりで
    たべてしまうなんて、ひどい 本尊さまだ。
    よし、かまゆでに してくれる。」
     おこった おしょうさんは、にわに
    大きなかまを 据えて、本尊さまを
    なげいれました。
     おゆが わいてくると、本尊さまは、
    「くった くった くった くった。」
    と、にえはじめました。
    「やっぱり 本尊さまが くったんだ。」
    それから、おしょうさんは、本尊さまを
    かまから だして、ばちで なぐりました。
     すると こんどは
    「くわーん くわーん。」
    と、きこえました。
    「あ、くわなかったのですか。
    これは、もうしわけないことをしました。」
     おしょうさんは、あわてて 本尊さまを
    本堂に おかえししました。
     そして、それからは、ずっと 本尊さまを 
    たいせつにしました。
    『ぼたもちくわーん』
    作・小澤 俊夫
    朗読・おはなしのたね
    絵・武居 妥奈
    協力/府中市教育委員会 おはなしのたね
    主催/どうがのおはなし会
    ___________________________________________
    どうがのおはなし会のHP
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