浦安散歩：青べか物語の風景を訪ねて A stroll through Urayasu: Visiting the scenery of Aobeka Monogatari

私は今年の春から夏にかけて、浦安を舞台に描かれた「青べか物語」を読みました。
読んだ後、私は何とも言い知れぬ感慨にとらわれました。
そして浦安の地を久しぶりに自分の足で歩いてみたいと思ったのです。
物語の面影を探し、蒸気河岸、船宿、沖の百万坪、フラワー通り、境川などを歩きました。
およそ１００年前の時代に生きた登場人物も作者も当然今はこの世を去り、伝説の中で語り継がれる人々です。
そんな彼らの生きた証が、今の私の心に響くのはなぜでしょう。
時の流れは止まらず、当時の浦安はますます遠ざかり、そして私もいずれこの世を去る。
そんな時の流れの無情さ、そして切なさを、この一冊の本から私の心が感じとったのかもしれません。