日本三大盆踊りに数えられる秋田県の西馬音内(にしもない)盆踊りを見に行ってきました。前半は、子供が中心で、徐々に大人の踊り手も増えていきました(2024年8月18日)。

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  • Опубліковано 8 жов 2024
  • 2024年8月18日に、徳島の阿波踊り、岐阜の郡上踊りと合わせて日本三大盆踊りに数えられる秋田県羽後町の西馬音内(にしもない)盆踊りを見に行ってきました。そのうち今回は、前半の子供中心の踊りの様子を紹介します。
     西馬音内盆踊りには「音頭」と「がんけ」の2種類の踊りがあります。「音頭」は、優雅で静かな抑揚のある上方風の踊りで、江戸時代に北前船によって京都・大阪と経済的につながっていたため、その文化的な影響が及んでいると考えられています。もう一方の「がんけ」に比べて覚えやすく、子供が最初に習う踊りです。
     「がんけ」は、「音頭」に比べて踊りのテンポが速く、少し難易度の高い踊りです。名前の由来は、月光の夜を飛ぶ雁の姿を連想した「雁形(がんけい)」、仏教の布教活動を意味する「勧化(かんげ)」、現世の悲運を悼み来世の幸運を願う「願生化生(がんしょうけしょう)」など諸説あります。亡者踊りと称されることもあります。
     西馬音内盆踊りを踊る際の服装には「端縫い(はぬい)衣装」と「藍染め(あいぞめ)浴衣」があります。「端縫い」は、4~5種類ほどの絹布を左右対称にパッチワークのように組み合わせて縫った着物で、布を接ぎ合わせることから「接ぎ(はぎ)衣装」とも呼ばれる女性専用の衣装です。代々伝わる大切な着物の布地が使われていて、衣装を通して先祖を肌で感じながら一体となって踊ります。母から娘へ、またその子へと衣裳とともに先祖に対する想いも受け継がれます。
     「藍染め」は、男女兼用の衣装で、その多くは秋田県南の伝統的な染技法を用いて手絞りで作られています。使い込むほどに味が出る衣装で、「端縫い」の絢爛さとは違う洗練された美しさをもたらします。袖口に赤い布が縫い付けられているのが特徴です。
     西馬音内盆踊りの衣装に欠かせないもう一つの特徴が、「編笠」と「彦三(ひこさ)頭巾」の被り物です。「編笠」は、一般的な半月型より前後の端が大きく反った形をしているのが特徴で、顔が見えないよう目深に被って笠の前後を赤い紐や布でとめます。端縫いでも藍染でも着用でき、襟元からのぞく首すじが、踊りを艶やかに引き立たせます。
     「彦三頭巾」は、目元に穴の開いた袋状の覆面を頭から被って鉢巻をしてとめるのが特徴です。農作業用の日除け・虫除けの黒布からきたものだとか、歌舞伎の黒子からヒントを得たとか由来は定かではありませんが、亡者踊りとも称される特異な雰囲気を醸し出します。彦三頭巾をするときは、藍染を着用します。
     およそ700年前に始まったとされる西馬音内盆踊りですが、大正時代には「風俗を乱すもの」として警察当局から弾圧を受けたと伝えられています。しかし復興を強く望む住民感情の高まりから、数年後には元のように盛んになったということです。その後、1935年(昭和10年)の東京での始めての公演をきっかけに形式が整えられ、1981年(昭和56年)には高い芸術性を有する文化として国の重要無形民俗文化財に指定され、2022年(令和4年)には、「風流踊」としてユネスコの無形文化遺産にも登録されました。

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