長引くコロナ禍 ひとり親家庭の困窮「子どもたちに食事だけは」(静岡県)
Вставка
- Опубліковано 23 гру 2024
- コロナ禍が長引く中で、窮地に追い込まれた人たちがいます。所得が少なく生活が苦しいひとり親家庭は、困窮の度合いを深めています。いま、感染が落ち着いた状態になっていることでさえ逆風になっているといいます。
<ひとり親家庭向けの食料の配布会の様子>「重いので下を持ってもらって」「ありがとうございます」「ありがとうございますは?」「ありがとうございます」
小学1年生の娘を持つ女性。パートの賃金と元パートナーからの養育費で生計を立てています。
<小学1年生の娘を持つ母親>「父親(元パートナー)の方がコロナでお店が潰れてしまいまして、養育費がだいぶ減ってしまったので生活は厳しいかな」
静岡市で開かれたひとり親家庭向けの食料の配布会です。寄付で集まった米や保存がきく食料、お菓子などが配られました。
<ひとり親家庭向けの食料の配布会の様子>「これが化粧水」「すごい」「これがヘアコンディショナーで」
夫と死別したベトナム出身の女性は、スーパーで働きながら2人の小学生の息子を育てています。
<小学生2人の母>「生活ぎりぎりたいへん(食料を)もらって助かります」「これ何?」「これチキン」「いっぱい」
月に10万円あった収入は、コロナで1万円減ったといいます。
<シングルペアレント101 田中志保さん>「特別給付金が(国から)今まで3回出たんですけど、焼け石に水をかけるように、マイナスの補填をすることですぐなくなってしまって、収入は低いままなので本当に大変な状況がずっと続いている」
ひとり親の支援をしている田中さんは、長引くコロナ禍で事態はさらに悪くなっているといいます。社会の疲弊がひとり親家庭を圧迫し続け、田中さんにSOSを求めてくる家庭の4割以上が月収10万円以下。経済的な心配は精神的な負担にもなります。
<高校生2人の母>「子どもが進学したいという時に遠慮して言わないんじゃないかなとか、本当は勉強したいのに家のことを考えたら働くと言うんじゃないかなと心配」
2020年、田中さんに支援を求めた女性も心の調子を崩してしまいました。
<9歳と3歳の子どもの母>「勤めている工場の仕事量が減っていて、派遣切りになっちゃいました。ハローワークに行っているけど、なかなか良い返事がもらえない」
11月で仕事がなくなり、収入は1月から養育費と内職の賃金の月に3~4万円ほどになってしまいます。
<9歳と3歳の子どもの母>「切り詰めるところは切り詰めるけど、子どもたちに食事だけは出せる状態を保つために、12月1月を乗り切る食料を集めるというか(支援を)申し込んでいる」
貯金は1月、底をつきそうですが、生活保護を受けるには子育てに欠かせないという車を手放さなくてはなりません。
<9歳と3歳の子どもの母>「就職が厳しいとその分貯金でやっていかなければいけないので、ゼロ…1月にはゼロになるかもしれない。子どもに心配かけさせないようにしているけど、感づかれている。抑えきれていないんだなと思う。笑顔でいよう、面白いことを言おうと接しているけど、ちょっとボーッとしていると『ママ、大丈夫?なんか困ってる?』みたいな」
支援する側の田中さんも苦しんでいました。2021年に入ってから思うように寄付が集まらないといいます。
<シングルペアレント101 田中志保さん>「コロナが収束してきたから皆さんの生活も落ち着いているので、ひとり親の支援に注目が集まらなくなって」
資金を捻出するため、田中さんは他のNPOと組んで、ひとり親家庭についての勉強会を開くことにしました。参加費代わりの寄付金の一部を資金に充てます。
<シングルペアレント101 田中志保さん>「子どもの授業のパソコンが必要になったけれど準備できないとか、収入は減なのに支出を要求されることが増えました」
田中さんはリモートでもセミナーを開き、年末までにひとり親が年を越す資金を集めようとしています。
<シングルペアレント101 田中志保さん>「本当は政府に現金を給付してもらいたい。即出してほしいというのが一番ですけど、それが難しいのであれば、共助で気づいた人たちにお金を出し合ってもらって、食料を届けるという“絆創膏”的支援が急務なのでは」
#オレンジ6 #おれんじ 12月23日放送