【凄いベーシスト解説】Dragon Ash馬場育三『人々を抑圧から解放した、ミクスチャー な生き様』
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- Опубліковано 29 гру 2024
- もしベースヒーロー総選挙が開催されて、
一人一票の場合、
僕は、馬場さんに一票を投じると思います。
というのも、もし仮に、ヒーロー、
すなわち英雄の定義を
抑圧からの解放者とするならば
ことベーシストに関しては
馬場さんの右に出る者はいないと思うからで
その根拠が、童心です。
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ここで言う童心というのは、
好きなものに対して
効率や世間体を気にしない純粋さ
そして
細部に至る徹底的なこだわりになります。
それでいうと馬場さんは、それこそ
少年の心を持ったまま大人になった人だと
そう思うんですけど、
その象徴が
あの、ライトセーバー奏法になると思うわけです。
〜
このライトセーバー奏法は、
バイオリンでいう弓のように
ライトセーバーを使う演奏方法で
勿論そのインパクトが凄いんですけど、
何より、このライトセーバー奏法はめちゃくちゃ難しいんです。
というのも、バイオリンとベースでは
ネックのアールが大きく違うからです
〜
このアールというのは、曲率、つまり
曲線の曲がり具合の事なんですけど、
まずバイオリンの断面を見た場合、
そのネックのアールは小さく
弓は、隣り合う弦に干渉せずに済みます。
その一方でベースの場合は、このアールが大きく
極端に言うとほぼ平面なので、
バイオリンと同じことをしようとすると
本来当たってはならない弦に
干渉してしまって余計な音が出るわけです。
そこで馬場さんは左手で余計な弦振動を防ぐ事で不必要な音を消去、その上で必要な音だけを出しているわけで、そこには演奏に対する細やかさがあるわけです。
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馬場さんはこのライトセーバーを使って、
弦を叩くいわゆるスラップ奏法をされるんですけど
ここにも物凄い細やかさが必要になります。
というのも、本来ベースという楽器は
アタッキングレンジ、つまり集音の解析度がとても高い楽器だからです。
〜
この「解析度」というのは
よく写真で使われる言葉だと思うんですけど
例えば僕は初めて坂本龍馬の写真を見た時に、
肌綺麗じゃね?って思ったんです。
でもこれ、よくよく考えると、もし龍馬にシミ皺ニキビがあったとしても
それを映し出すほどの解析度をカメラが持っていないわけです。
一方でこれは僕の写真ですけど、
現代のカメラで撮影するとシミ皺どころか生まれつきの痣とか手術痕なんかも鮮明に写ってしまいます。
これつまり、スペックが高ければ高いものほど、不具合も拾い上げてしまうわけで、
ベースという楽器もその集音の解析度が高いので、音色のバラつきをはじめとする不具合も拾ってしまう楽器なわけです。
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じゃあその高い解析度への対策はどうすべきかって
話ですけど、演奏でいうと、例えばコンプレッサーという、ファンデーションみたいな効果のある機材を使う事で
その表面も、ある程度は平らにする事は可能です。
でもその一方で、ファンデーションを使ったとしても
そもそも明らかな不具合があったら
その穴は埋めきれないわけです。
ということは、いかに「普段から丁寧か」つまり「すっぴんでも綺麗な演奏」が
出来ているかどうかが大切なわけです。
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これはつまり
ライトセーバーで弦を叩く際、弦に当てる強さや角度がズレるとトーンやダイナミクスがバラバラになってしまって良い演奏とは程遠い、ただの騒音になってしまう
そんなリスクもある中で
馬場さんはその強さや角度、あるいは機材を使って極めて細やかにコントロールしているわけで
その細部へのこだわりは
並大抵ではないと思うわけです。
そしてこの、細部へのこだわりが
馬場さんの、好きなものに対して
効率性を考えない純粋さに繋がると思うわけです。
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この好きなものに対して
効率性を考えない純粋さっていう部分でいうと
それをよく表しているのが、馬場さんの初期モデルのイクトロンっていうベースです。
通常ベースのパーツはその一つ一つ全てに意味があるんですけど、
このイクトロンは、内側のツマミと下のスイッチがダミー、つまりただの飾りで、音色形成には何の意味もないんです。
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この意味の無さというのは、例えば子どもの場合、食事の時に帽子を被るとか
横断歩道は白線を避けるとか
そういった「余計な事」をやりたがりますし
それこそ馬場さんでいうと、ライブでベースを弾いてない時にkjさんの後ろで踊るみたいな事です。
これらは、それ自体に、直接的な生産性もないし、なんなら大人から「いらん事をするな」と言われる要因でもあります。
ではなぜそれが必要かというと
ただシンプルに、それをやると楽しいからです。
これつまり効率や生産性だけで考えると
一見無駄に思える行為でも
本人にはかけがえのない意味があるわけです。
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そしてそれはイクトロンのダミーツマミも正にそうで、
馬場さんにとってはこの無駄が必要なんだと思います。
というのも、
楽器の最初の仕事は、持ち主を元気にする事だからです。
そして、楽器から元気を貰った持ち主は
楽器にもっと触りたいと思えるからもっと上手くなる。
そして上手くなるから、また元気を貰う
そんな好循環の根幹にあるのが
効率や生産性とは一見無縁の
無駄にあるわけで、
その意味では「自分のため」は、正義なわけです。
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そんな「自分のため」を貫く馬場さんですけど、こと演奏面で見た場合
先ほどとは反対に、人のためというキーワードが浮かび上がります。
ここでいう人のためというのは
裏方、つまり自分以外の誰かに
スポットライトを当ててあげる事で、
そこには、Dragon Ashの音楽ジャンルであるミクスチャーが大きく関わります。
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このミクスチャー という音楽ジャンルは
簡単にいうと、黒人音楽と白人音楽の混合であり、
ことボーカルレベルでいうと
歌メロとラップの混合でもあると思います
その上で、ミクスチャー ロックでベースを弾く場合に
とても重要なポイントがラップの要素です。
というのも、ラップはその特性上、
メロディによる抑揚が少ないので、
その反動として、
歌詞の意味や言葉そのものの響きが
より重要になるからです。
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これはつまり、
ベースがメロディアスになりすぎると
歌よりもベースが前に出てしまって
肝心の歌詞や言葉が届きづらくなる
そんな側面もあるわけです。
そこで馬場さんとしては
そのフレーズ感として
歌詞や言葉が一番聞こえやすい状況を
作ってあげている
そんな、裏方のかっこよさもあるわけです。
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このフレーズ面に関して付け加えると、ご本人による貴重な証言があります。
「ライバルベーシストは、降谷建志である」
「自分自身、ベーシスト降谷建志を
どこまでトレースできるかが勝負である」と
実際kjさんの音楽キャリアが
ベースから始まった事を考えた場合、
楽曲を作る時もkjさんの頭の中には
ベースの具体像が最初からある程度存在している事を示唆しています。
そこでベーシストとしては、最初から作曲者の頭にあるフレーズを具現化して弾いてあげると、
むしろバンド全体の調和率が高くなる
そんなメリットがあるわけです。
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これつまり、
誤解を恐れずにいうと
演奏上の調和はどれだけ自我を抑えられるかもポイントになるんですけど、
おそらく馬場さん的には何の問題も無かったんじゃないかと思うんです
というのも馬場さんは
Dragon Ashの名曲
「陽はまたのぼりくりかえす」の歌詞カードを
自宅に飾るくらいにKjさんを心底好きだったからです
〜
つまり馬場さんは、
そのスタンスとして、演奏は、誰かのため
そしてそれ以外は
自分のためそのメリハリがこれ以上ないくらいにハッキリしているわけです。
そして個人的には、このメリハリこそが、
Dragon Ashを日本で最も盛り上がる
ロックバンドの1つに押し上げた
最大の要因だと思っています。
そのキーワードは、許可です。
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これは皆さんそうだと思うんですけど、
上手い歌や演奏のロックを聞けば
リスナーとしては心の中に高揚が芽生えますし、
実際たくさんのロックバンドが
色んな場所で盛り上がりを見せているわけです
でもここで一つ考えたいのは、騒ぎ慣れていないお客さんは
その芽生えた高揚を発散できてますか?っていう事なんです。
というのも、人によっては、例えば子どもの頃から
アレはダメ、コレもダメと言われ続けてきた方もいるからです。
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この「アレはダメ、コレもダメ」が
小さな頃から続くとどうなるかというと
自分の中に芽生えた高揚さえも抑圧してしまうようになるわけです
すると、いざ自由にしていい許可が出ても
どう振る舞えばいいのかわからないし、
高揚した自分がどうなるかもわからないから
結果周りがどれだけ盛り上がってても
「人の目が気になって夢中になれない」
そんな症状に陥るわけです。
そんな症状に対して
もし特効薬があるとするならば、
それが、あの馬場さんのファッションになると思うわけです
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馬場さんのファッションの1つに
好きな人をモチーフにするスタイルがあります
それは時にダイムバックダレルとか初音ミクとかですけど、
キカイダーに至っては
そのトレードマークである赤と青が
服どころか髪の毛やシグネチャーベースにも及んでいるわけです。
そしてもっと言うと、
アンプ周りに人形をおくだけでなく
タトゥーにまでしてしまう程に
hide好きを公言してらっしゃいます。
こういった様々なファッションも、
馬場さんからすれば、ただ、そうしたいから
シンプルに、好きだから
そんな童心ゆえの純粋さを待ち続けて
結果そうなっただけで、
決して不謹慎による悪目立ちが目的ではないわけです。
その一方で、
いわゆる「大人なコメントをする人たち」から
例えば「理解できない」といったような
雑音もあったわけで、にも関わらず、
それこそ馬場さんご自身が言われる所の
「何処へ行っても浮いてしまう人」が
周りの目なんて一切気にしないで
夢中を謳歌しているわけです。
つまりこのファッションからは、
「お前らがどれだけはしゃいでも
俺ほどではない。
だからもし心を開く事が怖くなったら
俺を見ろ」というメッセージすら感じるわけで、
それが、より多くのリスナーを抑圧から解放して、
熱狂の輪に加えてあげた一面もあると思うわけです。
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馬場さんはある日のインタビューで
こうも言われています
ミクスチャー とは、
何も否定しないスタンスであると
つまり馬場さんは、
「アレもアリ、コレもアリ」
「だから全部組み合わせるのもアリ」
そんなスタンスを
貫き続けた人で、
その結果、あの
サブカルやアングラの要素を持ったまま
メインストリームのど真ん中を歩き続けた
そんな稀有な存在へとなったと思うわけです
言うならば
雨ニモマケズ 風ニモマケズ
周囲の雑音ニモマケズ
自分自身の「好き」を貫いた
そんな馬場さんだからこそ、
多くの人を抑圧から解放して
何より
誰も置き去りにしなかったベースヒーローだと思うし、
願わくば、
サウイフモノニ
ワタシモナリタイ。
#DragonAsh
#馬場育三
#ミクスチャー
馬場育三は永遠のベースヒーローです!
馬場さんの前説でliveでの作法を教えてもらいました。本当に素敵なロックヒーローでした。
そうなんですね!
ミクスチャーは何も否定しないスタンス って哲学カッコいい!パンクやヒップホップやラテン取り入れるのも、本人元ビジュアル系なのも、ゴマキの写真ベースに貼ってたのも最高にクール。「どっちも好きなんだけど」それでいいじゃん!っていう。
正に「それでいいじゃん!」ですね!
はじめてyoutubeでいいねを押しました。素晴らしい動画ありがとうございます。
元々ヴィジュアル系バンドマンだったの知った時は驚いたなぁ
すてきな動画!
ありがとうございます!
@@Bassist-Bun いえ!ありがとうは我々の台詞です!
本当にウェルカムな方でした。愛が伝わりました!
光栄です!
説明、解説うまw
アウトロがケンドー・カシンの入場テーマなのも素敵ですヘ(°◇、°)ノ
PTPのツヨシさんいこっか、
前も言ったけどランシドのマットフリーマン早めにね!よろしく!