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感動ストーリーですね。映画化されそうな予感
背景とBGMが綺麗にかみ合ってて素敵...
この世界でなら、雪も嫌いにならないわぁ……
ホントにそうですね❗
い、いきてぇ
Loved it!
ゆえに、雪桜はまたの名を「春待つ桜」として異国の地にも語り継がれていた。「でも、ねえ、おばあちゃん、雪桜はさみしくないのかな? だってずっと、ずぅっとここで待ってるんでしょ? 春ってやつがまた来るかもわからないのに、ずっと」そのように尋ねた幼子は、薄桃色の花びらを指先につまみ、柔らかい手のひらにそっと乗せた。雪桜の美しさを褒め称える声がいくつも通り過ぎてゆく中で、その小さな問いかけは老婦にしか聞こえなかった。「おばあちゃんはね、この桜を、“春託された桜”って思ってるのよ」「はるたくされた?」「ふふ、まだ少し難しい言葉かしらね。託すっていうのはね、祈りのこと。願いっていう人もいるけど、おばあちゃんは違うと思ってる。願いはちょっと強すぎるの。こうして、ああして、って。この雪桜を遺してくれた人は、雪桜に、こうして、ああしてって言いたかったわけじゃないと思うわ。春を伝えなさい、春を待ちなさい、なんてきっと思わなかった。ただただ、雪桜がこの地にあること。義務とか、使命とかじゃなくて、それだけで良かったんだと思う。もしかしたら、さみしいって思ってる時もあるかもしれないわね。でも、命を祈られて、そして今、あなたにこうして想われている。幸せだと思うわ。さあ、私たちも教会で祈りましょう。あなたがいて、私がいて、雪桜があるこの世界を」
感動ストーリーですね。映画化されそうな予感
背景とBGMが綺麗にかみ合ってて素敵...
この世界でなら、雪も嫌いにならないわぁ……
ホントにそうですね❗
い、いきてぇ
Loved it!
ゆえに、雪桜はまたの名を「春待つ桜」として異国の地にも語り継がれていた。
「でも、ねえ、おばあちゃん、雪桜はさみしくないのかな? だってずっと、ずぅっとここで待ってるんでしょ? 春ってやつがまた来るかもわからないのに、ずっと」
そのように尋ねた幼子は、薄桃色の花びらを指先につまみ、柔らかい手のひらにそっと乗せた。
雪桜の美しさを褒め称える声がいくつも通り過ぎてゆく中で、その小さな問いかけは老婦にしか聞こえなかった。
「おばあちゃんはね、この桜を、“春託された桜”って思ってるのよ」
「はるたくされた?」
「ふふ、まだ少し難しい言葉かしらね。
託すっていうのはね、祈りのこと。願いっていう人もいるけど、おばあちゃんは違うと思ってる。
願いはちょっと強すぎるの。こうして、ああして、って。
この雪桜を遺してくれた人は、雪桜に、こうして、ああしてって言いたかったわけじゃないと思うわ。春を伝えなさい、春を待ちなさい、なんてきっと思わなかった。
ただただ、雪桜がこの地にあること。
義務とか、使命とかじゃなくて、それだけで良かったんだと思う。
もしかしたら、さみしいって思ってる時もあるかもしれないわね。
でも、命を祈られて、そして今、あなたにこうして想われている。
幸せだと思うわ。
さあ、私たちも教会で祈りましょう。
あなたがいて、私がいて、雪桜があるこの世界を」