「親に迷惑かけられない」 1人暮らしを諦める学生たち 物価高が家計直撃 福岡ならではの事情も (23/02/10

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  • Опубліковано 15 лис 2024
  • 大学生の「1人暮らし」。
    大学から遠い所に住んでいれば憧れ、合格後に検討する「1人暮らし」について、今年は、さまざまな理由で大きな変化が起きています。
    受験シーズンまっただ中。
    県内の各大学でも、これまでの猛勉強の成果を発揮すべく、受験生が試練に挑んでいます。
    ◆記者リポート(2月6日)
    「入学試験が行われている福岡大学に来ています。今、試験を終えた学生たちが続々と出てきています」
    福岡市城南区にあり、西日本最大級の約2万人が通う福岡大学。
    今年は、約4500人の定員に対して、のべ4万人あまりが志願しています。
    ◆記者
    「手応えは?」
    ◆受験生
    「あります」
    ◆記者
    「合格できそうですか?」
    ◆受験生
    「できます」
    ◆受験生
    「難しかったけど、合格していると信じています」
    春からの新生活を夢見る受験生。
    その楽しみの1つが…
    ◆福岡市内に住む受験生
    「1人暮らしっす。本当は『県外の大学じゃないと1人暮らししたらいけない』と言われたけど、僕の気持ちが勝ったから、無理矢理みたいな感じです」
    ◆福岡市内に住む受験生
    「受かったら1人暮らしすると思います。親から『自立しなさい』と言われるので、近くの大学でも」
    親元を離れて生活する『1人暮らし』です。
    以前は憧れとも言われた『1人暮らし』に、今、大きな変化が起きています。
    ◆川崎キャスター
    「今年の状況は?」
    ◆不動産会社
    「1人暮らしの方、部屋探しに来られる方が減っていますね」
    この春、『1人暮らしをする大学生が少ない』。
    そこには、今の大学生を取り巻く『厳しい環境』、そして、福岡ならではの『事情』がありました。
    受験シーズンが本格化し、春から大学進学を目指す受験生は、正念場を迎えています。
    受験生たちが憧れるキャンパスライフ。
    大学進学をきっかけに始める人が多いのが、『1人暮らし』です。
    そんな中・・・
    ◆川崎キャスター
    「福岡市内の不動産会社に来ています。大学入学を機に、親元を離れての1人暮らしの方が多いと思いきや、今年は、ある変化が起きているようなんです」
    9日の朝、川崎キャスターが訪ねたのは、福岡市城南区にある不動産会社です。
    福岡大学が近いということもあり、福大生専用の物件を多く扱っています。
    中でも人気の物件を案内してもらうと…
    ◆川崎キャスター
    「すごくきれいな」
    ◆エステート友丘 小島一也さん
    「南向きなので、日当たりもすごく良くて」
    こちらは、福岡大学の最寄りの地下鉄七隈線「福大前駅」からひと駅の「七隈駅」。
    その駅から徒歩2分と、好立地の賃貸マンションです。
    こちらの1Kの部屋は、福大に通う女性専用でオートロック付き、風呂・トイレ別で、家賃は4万9000円(共益費込み)。
    毎年すぐに満室となる、人気物件です。
    ◆川崎キャスター
    「今年に関しては、このマンションはどうですか?」
    ◆エステート友丘 小島一也さん
    「毎年この2月上旬では、来年の退去予定も含めてほぼ満室になっていることが多かったが、まだ7部屋、募集している部屋があります」
    ◆川崎キャスター
    「7部屋ですか…これは過去にないケース?」
    ◆エステート友丘 小島一也さん
    「この2月に残っているのは、過去になかったですね」
    今年は契約や問い合わせが少なく、『1人暮らし』をする学生が減少しているのです。
    この不動産会社の契約は去年に比べて1割減、ここ数年、これだけ契約が減ることはなかったといいます。
    その理由は?
    ◆エステート友丘 小島一也さん
    「物価高、そういうところが一番大きいのかな」
    家計を直撃する物価高で、子供に『1人暮らし』をさせる余裕がないことが理由ではないかと感じています。
    福大を志望する受験生も、保護者への負担を心配して、1人暮らしを諦める人も多いようです。
    ◆大牟田市に住む受験生
    「通学を考えています。受験にお金がかかったので、親に迷惑かけられないから、1人暮らしはできない」
    ◆新宮町に住む受験生
    「高いお金で大学に通わせてもらうので、そこの面を考えると、1人暮らしするのは金銭的にきつい」
    全国大学生協連の2021年の調査によると、親元から離れて1人暮らしをした学生の1カ月あたりの支出は、全国平均で約12万5000円。
    自宅から通う学生の約2倍に…
    1人暮らしの支出の4割以上を住宅費が占め、食費も、自宅から通う学生の2倍かかります。
    ちなみに、保護者の仕送り額の平均は7万円余りとなっています。
    さらに今年、県内の大学に通う学生には、『1人暮らし』離れを加速させる理由があります。
    ◆エステート友丘 小島一也さん
    「減った理由としては、3月にある地下鉄七隈線の延伸。実家からの通学時間・通学のしやすさ、利便性が向上するので、北九州方面・(佐賀県)唐津とか、博多駅を利用する学生が、実家から通いやすくなった」
    ◆川崎キャスター
    「実家暮らしをされる方のエリアがより広がるという」
    3月、地下鉄七隈線の延伸区間が開業、天神南から1.4キロ路線が延びて、博多駅と直結します。
    これにより、JR博多駅での新幹線や在来線へのアクセスが良くなり、県外や県内の遠い地域からも大学に通いやすくなります。
    ◆エステート友丘 小島一也さん
    「学生さんの1人暮らしに関しては、通学がしやすくなってしまうことで実家暮らしを考える方が多くなることによって、空室も増えていく。そういうデメリットはあるかなと思います」
    大学受験生が憧れる春からの『1人暮らし』。
    物価高や七隈線の延伸など、大学生を取り巻く状況で変わりつつあります。
    (TNC報道ワイド「記者のチカラ」 2023年2月9日OAより)

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