学生王子のセレナーデ 喜歌劇「学生王子」より（ロンバーグ） テノール マリオ・ランツァ

学生王子のセレナーデ　喜歌劇「学生王子」より　シグマンド・ロンバーグ
Serenade　Operetta " Student Prince " 　Sigmunds Romberg
テノール　マリオ・ランツァ
Tenor　Mario Lanza
マリオ・ランツァ
「ボストン交響楽団の常任指揮者セルゲイ・クーセヴィツキがフィアデルフィアのカーチス音楽院の講堂でピアノを運び込んでいるトラック運転手の若者の鼻歌を聞き、その声と歌唱の正確さに驚いてバークシャー音楽院に入学させた。」というのがマリオ・ランツァの逸話として語られている。ただし、正式な彼の年表にはこの逸話は書かれていない。
マリオ・ランツァはアメリカのテノール歌手であり、映画俳優でもある。彼を一躍有名にしたのは1951年に公開された「歌劇王カルーソ」という映画だった。この映画の中で彼は多くのオペラ・アリアを歌ったが中でも「衣裳をつけろ」はカルーソの歌を彷彿とさせる名唱である。レコードでもミリオンセラーを3度も記録し、ラジオ、テレビでも大活躍を見せたが、1957年からはイタリアに移り、本格的なオペラ歌手を目指したようだった。一度はミラノ・スカラ座からオファーがあったが、彼としてはもっと地道に地方の劇場から経験を積んでいきたいと希望してこれを断った。1958年にはローマ歌劇場から1960年~61年のシーズンにオペラ「トスカ」の主役テノール、カヴァラドッシ役での出演依頼があったが、その前年1959年に38歳の若さでこの世を去った。一説では過度なダイエットのために心臓に負担がかかったことが原因ではないかと言われている。