記録的大雨から1年 甚大な被害に見舞われた町が始めた災害に強いまちづくりとは

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  • Опубліковано 25 жов 2024
  • 去年8月、鳥取県では台風7号による記録的な大雨が降り、各地で被害が発生しました。あれから1年。中でも甚大な被害に見舞われた鳥取市佐治町では、住民の意識に変化が。そして、災害に強いまちづくりが始まっています。
    西尾佐登美さん
    「ゴーゴーという感じで。道のすぐそばまで濁流が上がってきている。生まれて初めて見た状態なので、その時は恐ろしかったですやっぱり」
    鳥取市佐治町加瀬木に住む西尾佐登美さん60歳。
    西尾さんの家は町内を流れる佐治川の近くにあって、少し高い所にあります。あの日、生まれて初めての光景を目にしました。
    安松裕一記者
    「鳥取市佐治町の佐治川です。午後になり、一層雨脚が強くなり、ご覧ください。橋に濁流が打ち付けています。」
    去年8月15日、台風7号による記録的な大雨。
    鳥取県に「大雨特別警報」が出され、鳥取市や八頭町では警戒レベル5の「緊急安全確保」が発表されました。
    佐治町では、1時間雨量97.5ミリの観測史上最大を記録。
    佐治川ダムの貯水量が増加し、ダムができてから初めて緊急放流が行われました。
    恐怖の中、避難所で一夜を明かした西尾さん。翌朝、変わり果てた町を見て言葉を失いました。
    西尾佐登美さん
    「あちこちの道はないし、土砂は上がってるし、木とかゴミが道に散らばっているし。悲惨だなと思いましたよそれは」
    あの大雨被害から1年、取材班が再び町を訪れてみると…。
    安松裕一記者
    「崩れた道路はご覧の様に車が通れるようになりました。しかし、町のいたるところでは、まだ復旧工事が続いています」
    町にはまだいたるところに爪痕が残っていました。
    こうした中で、今年も迎えた出水期。去年の経験から西尾さんは防災への意識が変わったと話します。
    「これはトイレ」
    記者「携帯トイレですね。やっぱり水が使えない、断水もありましたからね」
    ラジオや非常食、携帯トイレなど防災グッズを買いそろえ、いつでも持ち出せるようにしています。
    西尾佐登美さん
    「やっぱりラジオがあった方が、ニュースが聞けていいなと思って、ラジオは真っ先に買いました」
    「強い雨が降っても去年のことがあるので、ちょっと怖い。防災無線とかそういうのはもう聞き逃さないようにしています」
    防災対策への準備は町ぐるみでも始まっていました。
    去年12月、地域防災を考える住民主体の組織「災害に強い佐治町創り事業実行委員会」が立ち上がりました。
    会長の小谷繁喜さん。
    会を組織したのには佐治町が抱える深刻な問題も背景にあると話します。
    災害に強い佐治町創り事業実行委員会 小谷繁喜会長
    「通常でも人口減少が進んでいる佐治に、加えてこうい災害があったということで、さらに人口減少が加速していくのではないかという懸念もある」
    若い人からお年寄りまで、誰もが安心して暮らせる町へ。
    実行委員会では、今後3年をかけて全ての集落で防災研修会を実施する計画を立てています。
    防災研修会は身のあるものにしたい。
    7月、開かれたのは、研修会の中身を検討するための模擬防災研修会です。
    講師を務めるのは、鳥取県災害福祉支援センターの災害支援専門官・白鳥孝太さん。まずは、住民が課題に思ったことなどに耳を傾けます。
    「上の人に聞くと、まだこのくらいなら大丈夫という感覚を持ったということを言っていた。見るところによって怖さが違う」「3人か4人くらいがずっと30分40分入れ替わり立ち替わりで避難しろ避難しろと言って、目の前の川がすごいことになってるのに(避難しない)。避難しろと言っている人のほうが危ないと思いながら」
    こうした話を受け、白鳥さんは避難場所や避難経路、声掛けが必要な人、声掛けをする人などを色分けして見やすい形にした「支え愛マップ」を作ること、そして、刻々と状況が変わる水害では、どのタイミングで避難の準備を始めるか集落単位で事前に決めておくことなどを提案しました。
    鳥取県災害福祉支援センター 災害支援専門官 白鳥孝太さん
    「関係性の強い地域であっても、意外にみなさんそれぞれの判断で動かれたんだと話を聞いて分かった。一旦、みんなの共通ルールを決めるというか、こういう時はこういふうに動こうということを話し合っていただくことは無駄にはならないというか、有効だと感じた」
    また、住民からは携帯電話を各家庭に配る、LINEグループを作っておくなどの意見が積極的に出されました。
    参加者
    「声掛けして連れて来るにしても、そのルートをちゃんと決めておく、そういうことまで必要かなと思います」
    「これをきっかけにして、部落のみんなで話し合って、いざという時にすぐ迷うことなく逃げられるようにできたらいいなと思います」
    実行委員会では、今回の模擬研修会を参考に具体的な研修会の中身を詰めていくことにしています。
    鳥取県災害福祉支援センター 災害支援専門官 白鳥孝太さん
    「どういうタイミングで誰が誰に声をかけて、そして、どこへ逃げたらいいのか。水害の時と地震の時で避難先が変わってくるかもしれませんし、それを事前に確認しておくこと。こういった集落の中で、一緒に年に1回でもいいので、みんなで確認することが一番有効だと思う」
    8月25日、佐治町では「佐治復光祭」が開催される予定。
    住民たちは改めて災害を振り返り、復興へ向け気持ちを新たにします。
    いつどこで起こるか分からない自然災害。
    未曾有の災害を経験し、前へ進み始めている佐治町の人たちの姿を見て、わたしたちも自分事として考える必要があります。
    【BSSニュース】
    newsdig.tbs.co...
    【TBS NEWS DIG】
    newsdig.tbs.co...

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