Learn Japanese Through Story (N5):【落語】芝浜/Shiba Beach

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  • Опубліковано 6 жов 2024
  • 年末に演じられることが多い人情噺の定番『芝浜』を、#やさしい日本語 #EasyJapanese でリライトしました。
    三代目古今亭志ん朝師匠の芝浜を参考にさせていただいております。
    日本語が堪能な方はぜひ本物の落語家さんの、粋なべらんめえ口調の落語を聞いてみてください。
    【音楽・効果音】
    dova-s.jp/
    pocket-se.info/
    【イラスト】
    www.ac-illust....
    スクリプト(動画の字幕と完全に一致するものではありません)-----
    江戸に、魚熊という魚屋がありました。店じゃありません。天秤棒に魚を乗せて歩いて売る行商人です。買うとその場で魚を捌いたり刺身にしたりして、それがとても上手でしたから、魚熊は人気がありました。商売は上手でしたが、魚熊は酒が好きでしたから、酔っぱらって働いて失敗することが何度もありました。最近は特に、朝から酒を飲んで失敗して、それでまたお酒を飲む日が多くなりました。だんだん人気がなくなって、もう仕事が嫌になって、魚熊はほとんど働かなくなりました。
    年末のある日の早朝、奥さんが魚熊を起こしました。
    「ねえあんた、昨日の晩、約束したでしょう? 今日からちゃんと働いてください」
    「えっ、俺そんなこと言ったか?」
    「言いましたよ。さあ、早く市場へ行ってください。急がないと、いい魚がなくなりますよ」
    「しょうがないなあ」
    外はまだ暗かったですが、魚熊はしぶしぶ市場へ向かいました。しかし、時間が早すぎました。市場はまだ開いていませんでしたから、魚熊は時間つぶしに芝の浜へ行きました。朝焼けの海を見ながら煙草を吸って、それから海に入って顔を洗いました。その時、何かが足に引っ掛かりました。拾って見ると、ずっしり重い革の財布でした。
    魚熊は急いで家へ帰って、奥さんに財布を見せました。財布の中に、50両ありました。
    魚熊は喜びました。奥さんは心配しました。
    「ねえ、番所へ届けましょうよ。こんな大金拾って、黙って使ったら死罪ですよ」
    「馬鹿を言うな。これは神様から俺たちへの贈り物だ。よし、俺はもう働かないぞ。旅行をしたり、いい着物を買ったり、酒を飲んだりして暮らすんだ。おまえにも綺麗な着物を買ってあげるよ」
    「…まあ、とりあえず、そのお金は私が預かります。あんた、今朝早かったから、疲れたでしょう? お酒を飲んで、少し休んでください」
    魚熊は喜んで、お酒を飲んで、すぐ寝ました。
    昼まで寝て、起きると、魚熊は友達をたくさん連れてきました。
    「奥さん、こんにちは」「こんにちは」「こんにちは」
    「さあ、好きなだけ酒を飲んでもいいぞ。金のことは心配しなくてもいい。俺が全部払う」
    奥さんは呆れました。魚熊は、友達とお酒をたくさん飲んで、おいしい物をたくさん食べて、また寝ました。
    「ねえ、あんた、ちょっと起きて」夕方になってから、奥さんが魚熊を起こしました。「あんなに飲んだり食べたりして、この支払い、どうするの」
    「なんだ、おまえ。アレがあるから大丈夫だろう」
    「アレ? 何のことですか」
    「アレだよ、今朝、俺が芝の浜で拾った大金だ」
    「今朝? あんた、今日は昼まで寝ていたでしょう? 大金? 大金なんて、どこにあるんですか。家にはもうお金はぜんぜんありませんよ。お願いだから、仕事に行って、稼いでください」
    「はぁ? おまえ、なにを言っている。…まさか、アレを独り占めするつもりか」
    魚熊は怒って、家中を探しました。しかし、お金も財布も、どこにもありませんでした。
    「ほら、無いでしょう? 本当にもう…、変な夢でも見たんですか」
    「夢…? じゃあ、俺が友達を連れてきて、たくさん飲んだり食べたりしたのも、夢か?」
    「いいえ、それは本当です。どうするの、この支払。あんたがまじめに働かなかったら、絶対払えませんよ。これ以上借金が増えたら、二人で死ぬしかありません」
    「えっ…」魚熊はまじめな顔で言いました。「わかった、俺が悪かった。俺が毎日酒を飲んで、まじめに働かないから、大金を拾う夢を見たんだな。今日から俺は、もう絶対に酒を飲まない。まじめに働く」
    魚熊は、つまらない夢を見て、馬鹿なことをしたと思いました。それで、次の日の朝から、まじめに働きました。夜明け前から市場へ行って、いい魚を仕入れて、昔の客に売りに行きました。もともと腕のいい魚屋でしたから、、まじめにやったらほかの魚屋よりずっといい魚を選ぶことができるし、おいしい刺身を作ることもできます。評判が評判を呼んで、一年後借金がなくなりました。二年後、すこし貯金ができました。三年後、魚熊は表通りに店を持つことができました。
    その、大晦日の晩。その日も魚熊は、朝からお客さんの家へ魚を売りに行って、帰って少し休みました。奥さんは、熱いお茶を淹れてあげました。
    「あんた、この三年、本当に頑張ってくれました。ありがとうございます」
    魚熊は笑いました。
    「そうだな、三年前の大晦日は借金取りが来て俺は押し入れに隠れていた。あの時はおまえが、うまいことを言って追い返してくれたんだったな。この三年、おまえも、よく頑張ってくれた。ありがとう」
    「…ねえ、あんた。ちょっと、これを見て」奥さんは、魚熊の前に、古い革の財布を置きました。「これ、覚えてる?」
    それは三年前、魚熊が芝の浜で拾った財布でした。中に50両あります。
    「あ、これは、…。やっぱり夢じゃなかった。おまえ、俺を騙したな」
    奥さんは、額を畳に擦り付けて謝りました。
    「本当にごめんなさい。あの時、私はあなたが寝た後、大家さんと相談しました。もし、このお金を使って旅行したり高い着物を買ったりしたら、私たちが言わなくても、他の人たちが変だと思って番所に知らせたでしょう。そうしたら、あなたは捕まります。だから私は大家さんにお願いして、この財布を番所に届けてもらいました。そしてあなたに、夢だと言いました。
    一年経っても、落とし主が現れなかったから、このお金は私たちのものになりました。番所へこのお金を取りに行ったとき、私は考えました。あんたに話したら、すぐまた仕事を辞める。だからその時は話しませんでした。今年はもう借金もないし、店も建てた。もう言っても大丈夫だと思ったから、今、本当のことを話しました。あんたを騙して、本当にごめんなさい」
    魚熊は腕組みをして、奥さんを睨んでいましたが、ひとつうなって言いました。
    「うん、たしかに、三年前の俺がその金を使ったら、捕まって死罪になっていた。二年前の俺だったら、また怠け者になっていた。おまえ、よくやってくれた。今の俺は、こうしてまじめに働いている。おまえが叩き直してくれたおかげだ。俺はいい女と結婚した。ありがとう」
    奥さんはようやく顔をあげました。
    「じゃあ、許してくれる?」
    「もちろんだ。俺が悪かった」
    奥さんはホッとして、魚熊に言いました。
    「ああ、安心した。じゃあ、あんた、大晦日だし、久しぶりに一杯飲まない?」
    「一杯、何を?」
    「お酒ですよ」
    奥さんは御馳走を並べて、盃に酒を注ぎました。魚熊は喜びました。
    「おい、本当にいいか? 俺、酒を飲んでも大丈夫か?」
    「ええ、私が許します」
    奥さんは笑いました。遠くで除夜の鐘が鳴り始めました。
    魚熊はしばらく酒に映る自分を見ていました。それから、盃をお膳に置いて言いました。
    「やっぱり、やめる。また夢になるかもしれないから」
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーおわり

КОМЕНТАРІ • 7

  • @sosorburambolderdene6347
    @sosorburambolderdene6347 3 роки тому

    本当にいつもありがとう御座います🥰 🥰🥰 私を大いに助けます。

  • @Skyofblades
    @Skyofblades 3 роки тому +1

    Thank you very much for the story!

  • @budsurendelgertsetseg8670
    @budsurendelgertsetseg8670 3 роки тому

    いつも。ありがとうございます。童話面白いですね。

    • @しのせんせい
      @しのせんせい  3 роки тому

      コメントありがとうございます。
      この話は童話ではなく、落語です。

  • @MyKashiwa
    @MyKashiwa 2 роки тому

    ありがとうございました。

  • @joaobatistapinheironeto4233
    @joaobatistapinheironeto4233 7 місяців тому

  • @daemanuhr
    @daemanuhr 2 роки тому

    魚熊が「俺はいい女と結婚した。…お前は最高の奥さんだよ」と言ってから、奥さんも私も泣いていました。 (Hopefully that made sense, I've been studying Japanese for a little over a year.)