日本西端で着々と進む自衛隊抑止力強化 佐世保「崎辺岸壁」整備 防衛力の南西シフト

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  • Опубліковано 18 сер 2024
  • 防衛力の南西シフトに合わせ重要度を増している長崎県佐世保の自衛隊部隊。しかし佐世保で運用する「岸壁」は位置や大きさ、数に関して様々な問題を抱えています。この問題を一気に解決する《過去に例がない新しい基地施設》の整備が進められています。佐世保市に拠点をおく陸上自衛隊水陸起動団。この日「特殊車両」の積み込み作業が行われていました。その車両とは「水陸両用車AAV7」。Q 記者「何台運ぶんですか?」
    自衛官「3ピストンで5台運びます」陸上自衛隊水陸機動団、「水陸両用車AAV7」はその代表的な装備品です。万一他国に島を侵略された場合、奪還作戦に投入される車両で海と陸両方を進むことができます。全国の自衛隊で配備されているのは佐世保の水陸機動団だけ。しかし有事に素早く対応する上での《ある課題》を抱えています。有事が起きてもすぐには…記者「水陸機動団の象徴ともいえる水陸両用車ですが、ここ相浦駐屯地では直接輸送艦に積む岸壁がありません。なので島での訓練のたびに輸送艦が待機している岸壁まで運ぶ作業が発生します」自衛官「福石町を右折、競輪場のそばを通り、海上自衛隊の倉島岸壁のほうにまいりたいと思います」この日行われていたのは輸送艦がある岸壁までの《陸上輸送》でした。水陸両用車を積んだ大型トレーラーは夜、駐屯地を出発。陸上も走ることができる水陸両用車ですが、単独で一般道を走るには様々な制限があり、通常は大型トレーラーで運びます。さらにその大型トレーラーも、水陸両用車を積むと重量が法律の基準を超えるため、通行は午後9時~午前6時の時間帯に限られます。そのため夜間に輸送が行われているのです。現状では「やむを得ない」けれど…佐世保の市街地を経由し、およそ30分で海上自衛隊の倉島岸壁に到着。この一連の作業について、現場の指揮官は「現状で避けられない負担」だと言います。陸自水陸機動団 北島一団長:
    「AAV7の輸送はトレーラーに積載して行い、時間もかかりますし隊員にも負担をかけていますが、現在の陸上自衛隊の駐屯地、そして港の配置上これはやむを得ないものと認識しています」水陸両用車がいま置かれている相浦駐屯地から倉島岸壁まではおよそ8キロ。この距離を運び、海上自衛隊の輸送艦に積むことでようやく島へと向かうことができます。《保管場所》と事実上の《出発拠点》の岸壁が離れているため、その都度必要となる輸送。これは訓練だけでなく有事の際にも必要となります。陸自水陸機動団 北島一団長:
    「AAV7をトレーラーに積載をして移動させ、そしてそれをまたおろすというのは一定の時間かかりますので、これはより早めることができれば望ましいという風に認識しています」「岸壁問題」それは海上自衛隊にもー岸壁が「ない」という現実記者:「私の後ろに停泊しているのが護衛艦「かが」です。海上自衛隊で最大規模の護衛艦ですが、現在の佐世保港にはこの「かが」が接岸できる自衛隊の専用岸壁がなく《港の中に停泊》して運用をしているのが現状です」今年春、佐世保に寄港した「かが」の同型艦「いずも」は、一般公開もあったため接岸していました。しかしこの岸壁は自衛隊のものではなく民間の岸壁。「いずも」と「かが」の大きさに対応できる《自衛隊専用岸壁》が今の佐世保にはありません。海上自衛隊OB 香田洋二さん:
    「整備が艦艇の大型化には追いついていないというのも現状だと思います」こう語るのは佐世保地方総監も務めた海上自衛隊OBの香田洋二さんです。海上自衛隊OB 香田洋二さん:
    「係留施設や港湾施設、それから基地機能の面では非常に整備が遅れてきた。強度的にも大きな船についてはなかなか対応し難いということ」「メザシ」と自衛官が自嘲する立神岸壁佐世保の岸壁は《大きさ》だけでなく《数》も不足していると香田さんは指摘します。海上自衛隊立神岸壁。ここでは護衛艦が何隻も横並びに係留されています。海上自衛官らはこの状況を自嘲の意味も込めて「メザシ」と呼んでいます。岸壁不足から起きる現象です。海上自衛隊OB 香田洋二さん:
    「保有する艦艇の数に比べて、係留施設は極端に不足しています」注目される「崎辺エリア」佐世保の自衛隊が抱える岸壁の問題。これを解決するものとして、今《ある場所》が注目されています。佐世保港内の「崎辺エリア」です。海上自衛隊の「教育隊」のほか「水陸機動団崎辺分屯地」があり、水陸両用車運用部隊の司令部もおかれています。そして、それらに隣接する形でいま海上自衛隊の《大型岸壁》の工事が進められています。完成予想図には既に「いずも」と思われる大型護衛艦や水陸両用車を搭載できる輸送艦が描かれています。将来的には水陸両用車を保管し新しい岸壁から輸送艦に積み込めます。陸自水陸機動団 北島一団長:
    「こうした施設が完成すれば崎辺地区の陸上自衛隊崎辺分屯地に所在するAAV7をダイレクトに海上自衛隊の輸送艦に搭載することが可能になります。これは運用の効率性、迅速性を飛躍的に高めるものであり、水陸機動団の運用能力は一層向上するものという風に認識をしています」日本海軍の拠点だった崎辺抑止力の向上につながる今回の整備は、一方で基地としての佐世保をさらに先鋭化させるという見方もあります。崎辺は第二次世界大戦中、連合艦隊の目となる航空部隊の拠点でした。その崎辺が令和の時代に展開部隊の基地として整備されているのです。佐世保の陸海の自衛隊が抱える運用上の問題を一気に解決し、自衛隊の持つ抑止力を大きく向上させる崎辺の岸壁工事。予算は現在までの計上分で314億円で、自衛隊としては《過去に例がない大規模な陸海統合運用拠点》です。完成予定は5年後の予定で、現在は佐世保にある自衛隊基地の補完的な役割を果たしている崎辺に、佐世保の自衛隊基地の主力が大きくシフトする可能性があり、自衛隊の歴史の中でも過去に例のない「大きな意味」を持つ施設になりそうです。「《あの時》から佐世保の基地としての意味合いと機能は大きく変わった」ー仮に数十年後、歴史を振り返った時に思いあたる《あの時》、それが今なのではないか今回の取材を通して強く感じました。
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    newsdig.tbs.co...

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