GW槍ヶ岳・東鎌尾根 ~自分史上最も過酷な山行~ 残雪期表銀座縦走

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  • Опубліковано 13 жов 2024
  • 2024GW前半の山行は昨年から狙っていた表銀座にチャレンジ!
    北アルプス表銀座ルートは、燕岳から大天井岳を経由して東鎌尾根に乗って槍ヶ岳へ向かうルートのことです。(燕岳から常念岳方面への縦走路は、パノラマ銀座コースという=よく混同して使われている)
    参考動画
    昨年のGW山行「GW北ア裏銀座縦走(3泊4日野口五郎岳、鷲羽岳、双六岳、槍ヶ岳など)」
    • GW 槍ヶ岳 西鎌尾根(3泊4日野口五郎岳、...
    昨年の北鎌尾根山行「槍ヶ岳・北鎌尾根(長大な岩稜帯・遭難者続出ルート)絶景ビバーク」
    • 槍ヶ岳・北鎌尾根から(長大な岩稜帯・P15に...
    夏山登山では、定番の表銀座縦走路ですがGW頃はなかなか過酷なルートであり、毎年、数組が登っているくらい?ヤマレコ、YAMAPで検索しても10年間で3つ,4つくらいしか記録が残っていない。年によって雪の付き方が大きく異なるので難易度も大きく変わるとは思いますが、基本、夏道が尾根芯を外れてトラバースしている場所は使わない(使えない)ので、道がなく細尾根雪庇、もしくはハイマツの藪、そして脆い岩の岩稜を進まなければならない個所があるので危険です。(自分の技量と装備を見極めてチャレンジしましょう)
    夏に表銀座縦走をしたことがある方であればイメージできると思いますが、まずは大天井岳の登り、下りは直登ルートとなり、大天井岳から西岳へは、牛首展望台を経由し、赤岩岳付近はすべて尾根芯ルートとなる。そして西岳から東鎌尾根に乗るために大きく下りながら右へと回り込まなければならない。そして東鎌尾根上にある梯子、鎖場、細尾根が雪にまみれているという状態となります。
    ということで、夏場であれば2日で行けるルートではあるが、3泊4日(+予備1日)の4泊分の食料荷物と、確保(ザイル・ハーネス)するための荷物、28kg超装備を背負い臨みました。(真剣に1泊は余分にビバークするかもしれないと思って臨んでおります)
    1日目(中房温泉から大天井岳へ)
    ・初日は天気予報イマイチながら、その後、苦労するであろうことを考えると初日に大天井岳まで到達しておかなければならないとことは必至の命題。下山する上高地側(沢渡駐車場)にクルマを1台デポして中房温泉登山口に4:30に到着。そして朝5:10出発 (注:登山口のトイレが改修中につき仮設トイレです)
    ・荷物28kg超なんで、なかなかスピードは上がらずながら4時間30分くらいでようやく燕山荘に到着する。合戦尾根は第3ベンチくらいから雪道となりアイゼンを装着しました。合戦小屋の売店は営業していました。
    ・燕山荘から大天井岳へ
    燕山荘から先は、ほぼ無人。喜作レリーフまでのパノラマ銀座縦走路はほぼ雪なし、アイゼンを外して歩けました。雪がないので人が歩いたトレースが残らないわけではあるが、なんとなく1名?歩いた形跡が少しだけあった。蛙岩は初めて岩くぐりをしてみました。岩の中には氷結した雪が残っており、大きなザックを背負っていることもあり、必死な思いで突破しました。喜作レリーフ先は、少しだけ雪がのこる斜面があり、アイゼンを付けて通過するのが正しいのですが、その先がまた雪のない夏道となるので、横着をして雪面のトラバース路をさけて藪を掴みながら突破しました。この時期は大天井岳へのトラバース路は使えず直登ルートとなるが、雪は下部2/3はなく上部1/3のみでした。(例年に比べてもかなり少ないと思います )この直登しているころから天気が悪化してまっ白。小屋に着くころには小屋さえも間近にこなければ見えないくらいでした。
    ・大天荘の冬季小屋には先着1名(オレンジ長靴さん)、小屋の中は雪が入り込んでびしょ濡れ、土間は2、3cmの水溜まりとなっており、寝台の板間も積雪で半分埋もれていたので、除雪と排水作業をして自分たちの寝床を確保した。その後、夕方18時になり、中国人4人組の登山者が到着(このような遅着登山は危険なんでやめて欲しいと思う)。利用料1000円は下山後連絡するように案内書きが書かれていましたが、0263-83-4942大天井荘冬季事務所に電話しても「現在この番号は使われておりませんとなります」
    2日目(大天井岳から西岳へ)
    ・牛首展望台、貧乏沢下降点へ
    まずは大天井ヒュッテへは夏道は雪のトラバース路を数ヶ所通過しなければならないので危険なので、大天井岳の山頂から西尾根の尾根芯を下って行きます。一部、積雪ありますがほぼ雪なしで大天井ヒュッテに行けます。そこから牛首展望台へ直登して、びっくり平、貧乏沢下降点へと尾根に沿って進みます。基本尾根ルート、藪が強いところは迂回しながら、右へ左へ臨機応変にルートを選択しながら進みます。。。一部、夏道も出ていました。
    ・赤岩岳へ
    いよいよ赤岩岳となりますが、ここが2日目の核心部です。夏道は赤岩岳の尾根芯には通っておらず東側の急斜面を横切る形でトラバース路となっています。ここは斜面の上部雪面にクラックが多数入っており、トラバース路を通過しようものなら雪崩に巻き込まれるリスクがあり、尾根芯を通るしかありません。赤岩岳の岩質は赤色で脆く、人がほとんど通っていないので、ふいに触ると崩れることがあり注意が必要です。この赤岩岳は3つくらい峰があり、2峰目からロープを使用しました。支点を取る岩が安定しているか、細心の注意を払って見極める必要があります。赤岩岳の山頂(三角点がある)から西岳側へは、山頂近くにある立木に捨て縄が残置されておりそれを利用して支点を取り、懸垂下降でガレたルンゼを下ります。30mあれば次の支点が取れる場所に下降できます。第2支点は、微妙な1mくらいの立木の根元付近にロープを通して確保しながら右下の立木が数本生えている斜面へとトラバースします。ここは15mほどあれば到達できます。そこから尾根鞍部へ復帰することができます。
    ・西岳へ
    尾根芯を基本通っていきますが一部、藪が強くて迂回する場所もあります。大天井岳からすでに9時間以上経っているので疲労も蓄積してスピードがあがりません。2日目は西岳までで精いっぱいでした。余裕があればもう少し進みたいという気持ちもありましたが、西岳の先もかなりの核心部なので無理はやめた方がいいのでここで、刻むのが正解だと思われます。
    ・ヒュッテ西岳
    雪に埋もれた小屋の屋根の手前で幕営。槍ヶ岳、穂高連峰の見える絶景のテント場です。風も穏やかで快適に寝ることができました。最低気温はマイナス5℃
    3日目(西岳から槍ヶ岳へ)
    ・西岳から東鎌尾根の取付きへ
    ここが3日目の核心部か!?西岳の山頂から尾根芯を下るのも手ではありますが、早朝に出発することで安定している雪面をトラバースすることにしました。雪面をトラバースしながら、尾根芯へ迂回していきます。数回の雪面のトラバースと、藪を数回越えていくと東鎌尾根へのジャンクションポイント(コル)が見えてきます。そこに向けて急角度の斜面をクライムダウンして完了。どのルートが正解か?不明ですがそんな感じでいいと思います。
    ・水俣乗越へ
    西岳を下ることができたあと、東鎌尾根に乗っていきます。夏道、ハシゴが一部でていますが、基本、雪の細尾根を歩きます。水俣乗越の手前をぐっと大きく下ればコル(水俣乗越)に到着です。
    ・水俣乗越から槍ヶ岳へ (危機一髪!岩の下敷きに・・・)
    水俣乗越から少し古めのトレースがありました。(一部 明瞭で、一部 不明瞭なトレース)水俣乗越からすぐは尾根を右側から巻いて尾根芯に出なければなりません。トレースに引き寄せられて尾根上の岩場に到達。そこの岩を掴んだところその岩が脆くも崩れて70cmくらいの岩が2つ落ちてきて下敷きとなる。幸い、岩と体の間に雪の層があり、山友さんに雪を掘って貰って脱出することができました。一瞬のところで上手く逃げることができ大事には至りませんでしたが、一歩間違えば救急搬送、救援要請しなければならないところでした。ヘルメット、ジャケットにダメージを受けた他、身体に一部打撲がありましたが、骨折や出血などはなく、問題なく歩けると判断したので、山行を続行しました。(水俣乗越からすぐだったので、問題があればエスケープできる場所だったのも良かった)
    時間も9時を過ぎてくると、雪が緩み踏み抜きも多発するようになり、体力が削られていく、細尾根を通って幾つもの小ピークを越えていくが、越えても越えても次々と岩峰が現れる。槍ヶ岳がどんどんと大きく迫ってくるが一向に着く気配はない。ようやくヒュッテ大槍に到着したのが12時半。この辺りから雲行きが怪しくなってきて、冷たい風が吹いて気温も下がり(0℃くらい)、青空は一挙に消え去った。天気が悪くなると気力も奪われてくる。体力の消耗も激しく(荷物は25kgくらいはあるだろう)小屋には着きそうで着かないという感じで、15時少し前に槍ヶ岳山荘まで到達することができました。翌日の天気は荒れることがわかっていたので、本日中にババ平まで下りようかと思っていましたが、疲れ切っていたので槍ヶ岳山荘に宿泊することにしました。15名程度、半数は外国人が泊ってました。
    4日目(最終日、上高地へ)
    昨晩から雨が降り始めまっ白。風もそれなりに吹いている。槍ヶ岳の穂先に登ることは今回せず、小屋で朝食を食べてから、雨具でしっかり身固めして下山。毎度、最終日の上高地までの歩きは疲れて死にそうですが。。。14時半ごろに上高地バスターミナルに到着。14:45の便で沢渡駐車場へ帰ることができました。雨はずっと降っていました。
    #槍ヶ岳 #日本百名山 #残雪期縦走 #表銀座縦走 #燕岳 #西岳 #大天井岳 #赤岩岳 #東鎌尾根 #北アルプス #槍ヶ岳山荘
    ー・ー・ー・ー・ー・ー・忘備録(基本情報)・ー・ー・ー・ー・ー・ー
    ・冬靴、ヘルメット
    ・滑り止め(アイゼン12本)
    ・ピッケル2本、スノーバスケットを装着したトレッキングポール
    ・ガス缶
    ・水作りセット
    ・シャベル、スノーソー
    ・テント
    ・寝袋モンベル・ダウンハガー800#2
    ・ザイル30m×2本
    ・ハーネス、下降器、支点資材、セルフ
    ・レインウェア、雨傘
    ・バラクラバ(使わず)、ゴーグル(使わず)
    ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー
    ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー
    音楽:FREE BGM DOVA-SYNDROME
    dova-s.jp/
    ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー

КОМЕНТАРІ • 10

  • @李建次
    @李建次 3 місяці тому +1

    大変お疲れ様でした。怪我も軽傷ですみ良かったです。本当にご苦労様でした

    • @omatsu
      @omatsu  3 місяці тому

      ご覧頂きありがとうございます。本当に無事でよかったです。最高に疲れました。しんどかったことも今ではすっかり忘れて次の山行をどこに行こうか?と思ってます。

  • @JUN山歩
    @JUN山歩 5 місяців тому +1

    お疲れ様でした👏
    ハラハラドキドキ見ました。
    ほんと無事でなにより。
    今回もアッパレ。素晴らしい👍

    • @omatsu
      @omatsu  5 місяців тому +1

      なかなかのエキサイティングな山行となりました。この時期の表銀座は裏銀と比べて30倍エキサイティングでした。レベルが段ちでした。

  • @いえん
    @いえん 5 місяців тому +1

    北アルプス残雪期表銀座縦走東鎌尾根核心部突破お疲れ様です!無事下山良かったです!

    • @omatsu
      @omatsu  5 місяців тому +1

      いやぁ、本当に無事帰れて嬉しいです。登山は無事に帰ってこその娯楽ですねっ

  • @田仲祥子
    @田仲祥子 5 місяців тому +1

    見応えありありでした〜
    下山できて良かったです^_^

    • @omatsu
      @omatsu  5 місяців тому

      見応えありましたか!ありがとうございます。ご無沙汰しております。無事に帰れて本当に良かったです。安全登山に努めたいと思います。

  • @松田葉子-h5i
    @松田葉子-h5i Місяць тому

    怖い怖い。😢

    • @omatsu
      @omatsu  Місяць тому

      ありがとう。ヤバヤバ!気を付けて!