ニコライ・ルガンスキー 「リラの花」「練習曲 ヘ長調 作品10第8」

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  • Опубліковано 26 бер 2022
  • J-CASTニュース 『ライラックの咲き乱れる早春の風景とラフマニノフの愛着 「リラの花」』より
    (www.j-cast.com/trend/2021/03/...
    「ライラック」は、英語での呼称で、和名ではムラサキハシドイ(紫丁香花)、そして仏語では「リラ」と呼ばれます。革命前の宮廷では仏語が使われていたりして仏と縁の深いラフマニノフの母国、露では「リラ」という呼び方のほうが自然なのでしょう。
    彼は、夏の休暇シーズンになると、先祖の地であるモスクワの南東500キロほどのタンボフ州イヴァノフスカという小さな村に移動し、滞在することが恒例となっていました。自然の環境に恵まれた地で、彼は充実した時間を過ごして、たくさんの・・・全作品の8割以上ともいわれています・・・作品をここで作曲したのです。現地の「リラの花」は、北海道と同じく、5月に咲き誇るそうですが、ラフマニノフも、その光景をきっといつも見ていたに違いありません。
    ラフマニノフは、1902年に幼少より仲の良かった従姉妹のナターリャと結婚します。その同じ年に、詩人E.ベケートワの詩にメロディーを付けた歌曲として、「リラの花」を作曲したのです。作品21の12曲の歌曲の5番目として書かれたこの曲に、特別に愛着があったのでしょうか、後の1913年頃に、これを得意のピアノ独奏曲に編曲します。ピアノ編曲版は、冒頭からメロディーと伴奏を複合的に弾いて歌曲をそのまま踏襲していますが、終わり近づくにしたがって原曲の歌曲から少し離れて、彼らしい技巧的なパッセージを追加し、華やかなピアノ曲として締めくくっています。
    露ではまだ早春の5月、リラの花が咲き乱れる中に一生の大切な幸福を探しにゆく・・という歌詞の内容の通り、ラフマニノフ自身の人生とも重なる、可憐な歌曲であり、ピアノ曲です。日本の桜も、人の心を動かしますが、ラフマニノフの「リラの花」もこの季節にしみじみと花を愛でながら聴きたい名曲です。
    詩「リラの花」:エカテリーナ・ベケートワ(1855-92)
      朝早く、明け方に 露に濡れた草を踏み
      私はすがすがしい朝の空気を吸いに行く
      かぐわしい木陰、リラの花が咲き群れている木
      陰の中に私は自分の幸福を探しに行く
      一生のうちにただ一つの幸福に
      めぐり合うのが私のさだめ
      そしてその幸福はリラの花の中に住んでいるのだ
      緑の枝、かぐわしい房に、私のささやかな幸福
      が花開いているのだ。(和訳:伊東一郎)

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