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西の空から 太陽が のぼってきた
久留米から上京した 1８才の少女は それほどの 衝撃だった
まもなく
アイドルの基本元素を受け継ぐために 運命の出逢いが あった
少女は 永遠の輝きを 約束され 後継者になった
それから ２年後
東の空から 真昼を照らす満月が のぼった
太陽と いれかわり 西の空に 沈むはずの 満月が...
　
満月は どんどん 輝きを まし 太陽と かわらないほどに なった
でも
どんなに 明るい満月でも 月は 月
太陽には なれない
やがて
下弦になり 三日月になる
満ち欠けは 月の運命
永遠の輝きは 太陽だけの もの
　
暁の空を 透き通るような ひとみで みつめる 上弦の月
ブルーグレイの夜空に輝く 美しい 満月
満ち欠けは 月の運命
日々 あやしげな表情で 薄闇を かざる
それが
ほんとうの 月の すがたなのに
運命に あらがい「おんな」として 生きた
それも また 月の人生
　
ひとつの 時代を つくった 太陽と 月
ふたりの 風に さそわれ それぞれの 煌めきに 彩られた 彼女たち
ときに やさしく ときに あでやかに
ぼくらの こころは 幸福のパルピテーションで いっぱいになった
太陽と 月が 時代を つくり 彼女たちが 彩りを かさねた
満天の キラ星を みつめ しあわせだった あのころ
その 記憶は あざやかに よみがえる
だから
青春を駆け抜けた その輝きは いまも あせることはない
　
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